ポーランド・スロバキア民泊旅行

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旅の計画

宿の予約

今回は、ホテルではなく、アパートや家を借りながら住むように旅することにしました。

Airbnbで宿を探すと、セカンドホームのように使える「まるまる貸切」タイプでも、1泊2人で5千円ほどなので、グダニスク4泊、ワルシャワ3泊、クラクフ2泊の住み家を5月初めに予約しました。

1泊は、お城のようなホテルに泊まってみることにしました。予約したのは、昔の貴族の狩猟用の小城です。とても豪華そうなのに、1泊2人朝食付で12,000円くらいでした。

鉄道の予約

ポーランド往復の航空券は、グダニスクin、クラクフoutにして、グダニスク→ワルシャワ、ワルシャワ→クラクフの移動は、EIPと言う新幹線のような高速列車を利用することにしました。

ポーランド鉄道のチケットは、英語のウェブサイトからクレジットカードで予約・購入ができて、車内検札時もスマホでチケットを表示して見せるだけでいいので、とても便利です。

早めに予約するほど割引率も大きく、ワルシャワ→クラクフは、1等でも2等と料金差がほとんどなかったので、ちょっとぜいたくに1等を予約しました。

レンタカーの予約

ポーランド南部で行きたい見所は、田舎の方に点在しているし、スロバキアにも足をのばしたいので、クラクフで1週間レンタカーを借りることにしました。オートマ車で一番安いのが約16,500円でしたが、スロバキアに越境するのに€100の追加料金が必要でした。

アウシュビッツの予約

ガイドブックやウェブ等の情報から、アウシュビッツの見学は予約しておく方が良さそうだったので、英語のガイドツアーを日時を決めて予約しておきました。

できれば、中谷さんというアウシュビッツの唯一の日本人ガイドの方のツアーが良かったのですが、調べた限りだと、今回の旅行でアウシュビッツに行ける日程では、日本語ツアーはありませんでした。

旅程(2018年)

概要

ポーランドにある14のユネスコ世界遺産のうち、7ヶ所を以下の順番でめぐりました。

  1. マルボルクのドイツ騎士団の城
  2. ワルシャワ歴史地区
  3. クラクフ歴史地区
  4. ヴィエリチカとボフニアの王立岩塩坑群
  5. マウォポルスカ南部の木造聖堂群
  6. カルヴァリア・ゼブジドフスカ:マニエリスム様式と公園が織りなす景観及び巡礼公園
  7. アウシュヴィッツ・ビルケナウ – ドイツ・ナチの強制・絶滅収容所

スロバキア北東部にも足をのばし、以下の2つのユネスコ世界遺産を見た後、ヴィソケー・タトリという山岳リゾートに連泊しました。

  • カルパティア山脈地域のスロバキア側の木造教会群
  • レヴォチャ歴史地区、スピシュスキー城及びその関連する文化財
旅程図

旅日記へのリンク

ポーランド

5/29(火) 成田0950→1350ヘルシンキ1830→1930グダニスク

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ マイレージを使ってポーランドへ アメリカン航空で貯めたマイレージを使って、同じワンワ...

5/30(水) グダニスク旧市街

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ 老舗のベーカリーで朝食 朝早く目が覚めて、6時過ぎには散歩に出かけました。半袖シャツ...

5/31(木) グダニスク郊外

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ 造船所を眺めながら水上バスで川を下る 今朝も早起きして、アパートで朝食を済ませた後、...

6/1(金) マルボルク城

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ 世界遺産のマルボルク城へ列車で向かう 今日も早起きして、グダニスク駅8:09発の列車...

6/2(土) グダニスク市街

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ 馴染んだグダニスクの街で、お気に入りの道を歩く 住むように旅する際に、私にとって欠か...

6/2(土)〜6/9(土) 運河クルーズ(別記事)

旅の計画 これまでの旅の中で、「自分はこういうのが好きなんだなあ」としみじみ思ったのが、英国ノーフォークで船を借りて湖沼地方をめぐった旅で...

6/9(土) グダニスク1347→1640ワルシャワ

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ ボートを掃除して返却し、グダニスクに戻る 6時に起きてボートでの最後の朝食を済ませ、...

6/10(日) ワルシャワ市街、ショパン生家

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ 夜のコンサートを予約して、まず旧市街へ向かう ワルシャワと言えばショパン。今日はショ...

6/11(月) ヴィラヌフ宮殿、ワルシャワ市街

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ ヴィラヌフ宮殿へ行き、ロシアっぽさを感じる 今日もアパートで朝食を食べながら、今晩の...

6/12(火) ワルシャワ0845→1108クラクフ、クラクフ市街

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ ポーランド新幹線の1等車でクラクフへ 今日はワルシャワからクラクフへ、ポーランドの新...

6/13(水) ヴィエリチカ岩塩坑、シンドラーの工場

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ 朝一番に、世界遺産のヴィエリチカ岩塩坑を観る 昨日、入場チケットが売切れで入れない所...

6/14(木) ザリピエ、マウォポルスカ南部の木造教会群

→ポーランド・スロバキア旅行記のトップページへ 世界遺産の木造教会の1つ目を訪れる 今日からレンタカーでの旅です。アパートで朝食を済...

スロバキア

6/15(金) 木造教会群→スピシュ城→レヴォチャ旧市街

この日は、最高の木造教会(アッシジの聖フランチェスコ教会)と、最高のお城(中央ヨーロッパ最大級、天空の城ラピュタのモデル)と、最高の宿(孔雀がいる)に恵まれました。教会・城・街(レヴォチャ)のどれもが世界遺産でもありました。

6/16(土) →ドブシンスカ氷穴→ヴィソケー・タトリ

国土のほとんどが山岳地帯のスロバキアは、大自然が楽しめる国です。この日は、スロバキアの自然を 1) 地の底(ドブシンスカ氷穴)と、 2) 山の上(山岳リゾートのヴィソケー・タトリにある湖からリフトで登った所) の両方から楽しみました。

6/17(日) ヴィソケー・タトリ

ヴィソケー・タトリ(スロバキアの山岳リゾート)で人気のロープウェイで、最高地点のロムニツキー・シュティートに上り、絶壁や岩峰の絶景を眺め、ケーブルカーでトレッキングの拠点となるフレビエノックへ行き、そこから滝を往復するハイキングを楽しみました。

ポーランド

6/18(月) →木造教会→カルヴァリア・ゼブジドフスカ→狩猟用の小城

世界遺産の聖地カルヴァリア・ゼブジドフスカで、苦難の巡礼路を歩きました。これは今回の旅行で最も印象的だったことの1つです。宿も最高で、昔の貴族の狩猟の小城 "Noma Residence" に泊まり、美味しいジビエ料理を楽しみました。

6/19(火) →アウシュヴィッツ→クラクフ

世界遺産と言っても人類の負の遺産である「アウシュヴィッツ・ビルケナウ – ドイツ・ナチの強制・絶滅収容所」を3時間の英語ツアーで見学しました。悲惨な結末に至った経緯が、今の日本の政治のひどすぎる状況と重なって感じられました。

6/20(水) クラクフ市街、クラクフ2115→2245ロンドン

ポーランド最終日、世界遺産「クラクフ歴史地区」のヴァヴェル城の王宮を見学し、クラクス山とコシチュシコ山に登ってクラクフ市街の景色を楽しんだ後、空港でレンタカーを返し、ロンドン・ヒースロー行き英国航空に搭乗しました。

6/21(木) ロンドン市街、ロンドン1140→

深夜に到着したロンドン・ヒースロー空港のベンチで野宿した後、長い乗継時間の間に、地下鉄でダウンタウンに出て、ウェストミンスター宮殿から、セントジェームズ公園、バッキンガム宮殿を経て、ビクトリアまで散歩し、イングリッシュブレックファストをいただきました。

6/22(金) →0710羽田

旅の総括

宿

アパート等を借り切って、スーパーで美味しそうなものを買って、キッチンで料理して食べる旅のスタイルは、我が家にぴったりで、ポーランドやスロバキアに住んでいるような気分になれました。

25日間の長い旅行でしたが、洗濯機も付いているので平気でした。

1泊だけちょっと贅沢に狩猟用の小城に泊まったのは、外観も内装も圧倒される素晴らしさで、とても思い出に残る体験となりました。

料理

ポーランド料理は、ドイツ料理とロシア料理の良いとこ取りをしたみたいに、ソーセージとザウアークラウトも、ピエロギ(ロシア料理のペリメニ)も美味しかったですが、特に印象的な美味しさだったのは、

  • ちょっと酸味のあるスープ(ジューレック)
  • 超安いのに味は抜群のパン
  • 塗るだけでいくらでもパンが食べたくなるバター
  • ポーランド産の黒ビール

黒ビールは、ガラス瓶入りしかなくて、スーパーから宿まで持って帰るのは重たかったですが、美味しいので毎日のように飲んでいました。

ポーランド料理は、最後まで飽きることがありませんでした。

交通

市街観光に使うトラムやバスと、新幹線のような長距離高速列車(EIP)は利用しやすかったですが、近郊の観光に使う鉄道は、遅れたり、発着ホームが分からなかったり、何かとトラブりがちでした。

レンタカーの運転は、ポーランドもスロバキアも特に問題はありませんでした。物価の安いポーランドですが、ガソリン代は日本より少し高く、スロバキアはさらに高かったです。

観光

入場料を払って観る所は多かったですが、物価が安いので助かります。でも、個人的に一番印象に残ったのは、どちらも入場料は要らないところでの、以下の体験でした。

やはり、何かを観るだけではなくて、体験することが、旅の良い想い出になるなあと改めて思います。

私はキリスト教徒ではないですが、今回の旅でキリスト教(特にローマ・カトリック)関連の見所をたくさん観て、ポーランド人の宗教的寛容さと熱い信仰心にそれなりに触れることができたのは良かったです。

アウシュビッツをはじめ、第2次世界大戦の遺産もいくつか観ました。

そこで見たのはおぞましい「結末」です。大半は善良な市民からなる国だったはずなのに、そのような結末に至った「経緯」を歴史から学び、それを繰り返さないことが、私たち1人1人に求められています。

今の日本や米国のひどすぎる政治をみるにつけ、悲惨な歴史を繰り返すことのないように、国の指導者や統治のシステムに目を光らせることの大切さを思いました。

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