ポーランド03: WW2勃発の地を訪れ、世界一の音色のオルガンのミサに参加する

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造船所を眺めながら水上バスで川を下る

今朝も早起きして、アパートで朝食を済ませた後、運河まで歩き、河口に向かう水上バスに乗りました。

まだ9時半なのに日差しが強くて暑いので、日陰側の席が空いていてラッキーでした。

水上バスは運河から川に出て、港の入り口へと向かいます。途中、岸沿いに造船所が続いていて、様々な形の船が見られ、予想以上に面白い水上ルートでした。さすがグダニスクは造船の街です。

第2次世界大戦勃発の地を訪れる

船に小1時間乗ったところで、第2次世界大戦勃発の地であるヴェステルプラッテの船着場に到着。ポーランド語でNO MORE WARと刻まれた記念碑は、船着場から1kmちょっと歩いた小さな丘の上に立っていました。

1939年9月1日早朝、親善のために来て沖に停泊していたドイツ戦艦が、いきなりここへの砲撃を始めました。第2次世界大戦の始まりです。

わずか182名の守備隊で1週間持ちこたえた防衛陣地の跡を見ました。

大急ぎでオリーヴァ大聖堂に向かう

今日はもう1つ、グダニスクの北西にあるオリーヴァ大聖堂を訪れる予定です。ここには、18世紀に「世界で一番音色が美しい」と認定されたパイプオルガンがあります。昨晩ウェブで調べると、今日のパイプオルガンの演奏の最終回が13時からでした。

課題は、13時までにオリーヴァ大聖堂に着くように、ヴェステルプラッテからどうやって移動するかです。

水上バスは1日に3便しかなく、行きは乗れたけど、帰りは都合の良い便がありません。ヴェステルプラッテに着いた時に、帰りのバスの時刻をバス停で調べると、良さそうなのがありました。

それに間に合うように、ヴェステルプラッテの観光はとっとこ歩いてさっさと見る感じでした。

バスでグダニスク本駅まで戻り、オリーヴァ駅までの往復切符を買って、ホームへ急ぐと、乗りたい列車は出たばかり。そこで、昼食のパンを駅地下のキオスクで買って、次の列車を待つ間にホームで食べました。

オリーヴァ駅まで列車で約15分。駅からとっとこ歩いて、公園を抜けて、13時ちょっと前に大聖堂に着きました。今日の最終のパイプオルガンの演奏にぎりぎり間に合いました。

ミサに参加することになってしまい、あせる

多くの人と一緒に大聖堂に入って着席し、パイプオルガンのコンサートが始まるのを待ちました。

振り返ると、世界一音色の美しいパイプオルガンが見えます。

すると、後ろから神聖そうなものを掲げた人たちがたくさん中央の通路をやって来ました。

コンサートとはちょっと違う雰囲気です。前で神父さんが何か話しだしました。突然、周りの人が立ち上がって、賛美歌を歌いだしました。

パイプオルガンも演奏されていますが、これはミサそのものです。

今から外に出るわけにもいかず、私も周りの人に合わせて、立ったり座ったり賛美歌を口パクしたりアーメンと唱えたり。(さすがにそれ以降、写真を撮るのは遠慮しました。)

賛美歌の歌詞は、前方の電光掲示板に表示されるのですが、それを見ながら歌おうとするけど、ポーランド語の発音は難しく、10語に1語当たるかどうかです。でもそのうちに、これはこう読むんだなというのがいくつか分かってきて、おもしろくなってきました。

世界一美しいと言われたオルガンの音色は、それほど違うようには感じませんでした。でも、神父さんの声はとても良かったです。神父さんと信徒さんが、かけ合いのように交互に歌ったり唱えたりしていて、神父さんにとって良い声は大切なものだと感じました。

そのうちに、立つ、座るに加えて、ひざまずくという体勢が加わり、その際は、前の席の背もたれに手を置くのですが、最初、間違えて座って背もたれに寄りかかったので、後ろの人の指を背中ではさんでしまいました。

周りの人は、次に何をするか、何を唱えるか、全部分かっているように動いていて、子供の頃から何度も繰り返して身体で覚えていることなのだろうと思います。

その中で、私たち2人は変な動きをして違和感を醸し出していたのかもしれませんが、終わった後も周りの視線は温かくて、歴史的にも宗教的寛容性を持つポーランドの国民性に少し触れられたような気もしました。

最初はあせったけど、とても良い体験をさせてもらいました。

オリーヴァ公園を散策し、美しい歌声に耳を澄ます

ミサの後、大聖堂の隣に広がるオリーヴァ公園をのんびりと散策しました。緑と水が豊かで、一部、日本庭園のような所もありました。

公園の東屋で、どこかのサークルなのか、女の子達がコーラスしていました。木々の緑の中で聴く美しい歌声が、とても印象的でした。

アパートに戻り、今日はゆっくりする

帰りの列車は、行き先表示のグダニスク(Gdańsk)とグディニア(Gdynia)を見間違えて、逆方向に乗ってしまい、ソポトまで行ってまた戻って来ました。

グダニスク本駅からアパートに帰る途中、昨日のスーパーに買出しに寄ると、今日は閉まっていました。市場も、地図で見つけた別のスーパーも閉まっています。結局小さなコンビニみたいな店で買って、アパートに戻りました。

一息付いて博物館に行くつもりが、ネットで調べると今日は休館のようです。5月31日は、あちこちが閉まる特別な日なのでしょうか? 仕方ないので、今日はこれで上がりとすることにしました。

夕食は、卵と野菜の白ワインゼリー寄せ、野菜とソーセージのスープ、チキンのハーブグリル、ナスのグリル・ポーリッシュスタイル、チーズとキノコのピエロギ、トマト、パン、ビールで、お腹いっぱいになりました。

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