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旅行の計画
3年間のアメリカ生活(海外赴任)で最後の夏休みは、「アメリカらしい大自然の中でアメリカらしく過ごす」ことにこだわって、キャンピングカーで「グランドサークル」を巡ることにしました。
グランドサークルとは、ネバダ州のラスベガスから、グランドキャニオンを初めとするアリゾナ州・コロラド州・ユタ州にある国立公園を周遊するメジャーな観光ルートです。
グランドサークルを一回りする12日間、家族4人(私、妻、高1の娘、中1の息子)が過ごすキャンピングカーは、数社で見積もった上で、Cruise America社から借りることにしました。レンタル料金は1755ドル(1500マイルまで、追加の保険・税込)です。
最初の4泊分のキャンプ場を旅行前に予約して、最終的に以下の旅程となりました。
旅程(2000年)
8/21: ニューヨーク0800→1049ロサンゼルス1209-1315ラスベガス
8/22: ラスベガス→グランドキャニオン国立公園サウスリム
8/23: グランドキャニオン国立公園サウスリム
8/24: サウスリム→アンテロープ・キャニオン→レイクパウエル
8/25: レイクパウエル、レインボーブリッジ国定公園
8/26: モニュメントバレー、フォー・コーナーズ、メサベルデ国立公園
8/27: メサベルデ国立公園→アーチーズ国立公園
8/28: アーチーズ国立公園→キャニオンランズ国立公園→トーリー
8/29: トーリー→ブライスキャニオン国立公園
8/30: ブライスキャニオン国立公園
8/31: ブライスキャニオン国立公園→ザイオン国立公園
9/1: ザイオン国立公園→ラスベガス
9/2: ラスベガス
9/3: ラスベガス1017→1139サンノゼ1310→2148ニューヨーク
旅の総括
グランドサークルは、ほとんど砂漠のような乾燥した所なので、ものすごく暑いことを覚悟して行ったのですが、一番暑く感じたのは旅行初日のラスベガスで、40℃以上もありました。逆に、ブライス・キャニオンでは、標高が2500mくらいあるので、朝晩はむしろ寒いくらいでした。
キャンピングカーについて思ったこと
キャンピングカーは、普通のレンタカーを借りてモーテルやホテルに泊まりながら旅行するよりも、ずーっとはるかに快適でした。好きな時に冷蔵庫の冷たい飲み物を飲めるし、ドライブ中のトイレ休憩も心配しなくていいし、車の中は結構広くて快適です。
キャンプ場に着くと、たいていの所では、電気と水道と下水を車につないで、電気も水も使い放題です。電気で屋根のエアコンを運転して冷房までしちゃいます。
う~む、これがキャンプかなあと考えると、ちょっと違うような気はしました。キャンプ場も、場所によってはまるで駐車場で、自然豊かな所は貴重でした。
一番印象に残ったこと
今回の旅行で一番印象に残ったのは、一番苦労したことでもあります。
グランドキャニオンで渓谷の中に歩いて降りて行って、コロラド川がよく見えるプラトーポイントという所まで下り3時間半(標高差1キロ、道のり10キロ)。最初は曇っていて快適でしたが、途中から晴れてジリジリ照りつける太陽のもとで、砂漠の中を歩くように暑かったです。
ようやく着いて、もう足は疲れていましたが、景色は素晴らしかったです。帰りは全て登りで、5時間かかりました。ここでは子供達の方が元気で、先にどんどん行ってしまい、私は置いてきぼりです。(妻は最初からパスでした。)
最後の30分は、雷を伴った嵐に見舞われて、まず強風が砂を巻き上げて吹き付けてきて、口の中はジャリジャリ、そのうちにドッと雨も降ってきました。
でももうすぐ歩き遂げるんだという高揚した気分になっていたので、むしろ嵐も嬉しかったりしました。
子供達が気に入ったこと
娘が一番気に入ったのは、馬・ラバで歩くブライスキャニオン半日コースでした。馬・ラバに乗って、崖につけられた道を降りて、ぐるりと谷底を1周して、また崖を登りました。
息子が一番気に入ったのは、レイクパウエルで借りて自分達で運転したモーターボートでした。迷路のような渓谷を探検したり、子供が乗った浮き輪をスピードを出して引っ張るチュービングを楽しんだりしました。
子供達が次に気に入ったのは、ザイオン国立公園での川の探検です。川の水はミルクチョコレート色で不透明なので、川底は全く見えません。深さが分からないので、杖代わりの木の枝を持って、杖や足で川底を探ったり、杖で体を支えたりしながら、時には太ももの上ギリギリまで濡れながら上流へ向かいました。