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船から知床半島の断崖や滝を眺める
朝8時半、ウトロから小型船に乗って、知床半島の荒々しい海岸を海から眺めるクルーズに出発しました。
象岩(写真)、コケシ岩、ワシの鼻、たわら岩などの名前が付いた奇岩が、次々と現れます。
乙女の涙、男の涙、湯の華、カムイワッカ(写真)、ヨウシペツなどの滝が、崖から海へと落ちるのも知床らしいです。
崖のすぐ下から沖の方まで延びる定置網が、サケマスを獲るためにいくつも設置されています。そこを通過する度に、船は岩だらけの岸にギリギリまで寄って、網と岩の間をすり抜けて行きました。
海が荒れていない時に限って、小型船だからこそ可能な技です。ニュースは台風接近で大騒ぎしていましたが、この海域はまだ風もほとんど無く、普段以上に穏やかでラッキーでした。
船から野生のヒグマを探す
船は、折り返し地点のルシャ湾まで来ました。ここは、野生のヒグマを目撃できる可能性が高い所だそうです。
ガイドを兼ねる船長が、双眼鏡で先ほどからずっとヒグマを探していますが、まだ1頭も見つかりません。
数ある知床クルーズの中で、ヒグマを見られる確率が一番高そうなコースを選んだのですが、昨日は、とうとう見られなかったそうです。
諦めかけた頃、船長から待望の「いました!」の声。
下の写真の中に小さな橋が写っていますが、橋の下を流れている川の上流の方に1頭のヒグマが居るとのことです。でも、絶対に肉眼では見えません。
デジカメで数十倍ズームして、ようやく見つけました。
船長によると、この距離でこの大きさは、巨大なヒグマだということです。
野生のヒグマが続々と現れる
そのヒグマを双眼鏡やデジカメを通してしばらく眺めていましたが、だんだん上流の方に歩いて行って、視界から消えてしまいました。
でもすぐに船長がもう1頭、岸辺に見つけました。このヒグマは、1頭目より小さいですが、なんと海の中を泳いでいます。
泳いでいるヒグマは珍しいそうで、見ることができてラッキーでした。ヒグマが海から岸に上がると、肉眼でもはっきりクマだと分かる距離です。
今度は、乗船客の1人が、子連れのヒグマを発見しました。母熊が岸辺に降りて来たのを、子熊がどこから母熊のそばに行こうか迷ってウロウロしている様子が可愛いかったです。
子熊は、無事に母熊のそばまでやって来ました。
泳いでいた1頭と親子が出会いそうになったけど、母熊はもう1頭から離れる方向に歩き出しました。もう1頭はそれを追いかけるように動いていたけど、ここで時間切れです。
これだけたっぷり野生のヒグマを見られて大満足でした。
利用したのはゴジラ観光のルシャコースです。ウトロにはゴジラ岩という奇岩が港の近くにそびえていて、この会社も他の知床観光船/遊覧船の会社も、そのすぐ近くにありました。