帆船“やまゆり”で江ノ島からサンセットクルーズ

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江ノ島ヨットハーバーを母港とする2本マストの美しい木造帆船“やまゆり”に乗って、サンセットクルーズを楽しんできました。

強風下を出港

“やまゆり”に初めて出会ったのは、5月にアーサー・ランサム・クラブ(ARC)の仲間とヤマネコ号(帆船Ami)で江ノ島から逗子まで帆走した時(→ブログ記事)です。

その時から“やまゆり”にもぜひ乗ってみたいと思っていたところ、今回ARCから5人で乗船することになりました。(定員は20名で満席でした。)

台風の接近で風雨の心配がありましたが、江ノ島ヨットハーバーの掲示によると、強風波浪注意報の発令中で風速は9m/sほどです。イエローフラグ(出艇注意)が出ていましたが、風速10m/sを超えると出されるレッドフラグ(出艇禁止)にはならずにすみました。

実際に出艇する際は、強い向かい風を受けてなかなか出すことができず、狭いハーバー内で何度も切り返し、周りの艇にぶつけないようにクルーがフェンダーを持ってあちこち走り回っていました。

しかしそういう悪条件下でもちゃんと無事に出艇させるところはさすがです。このような場合でのフェンダーの使い方は勉強になりました。

ハーバーのすぐ外では、中学生たちがオプティ(オプティミスト級ディンギー)で練習していました。

彼らは上級のセイラーで、これくらいの強風はものともしないそうです。頼もしい。

機走から帆走へ

エンジンで機走してハーバーを出た後、まず最初にミズンスルを上げました。

“やまゆり”は珍しいケッチ型(後ろのマストが前のマストより低い)の帆船なのですが、船尾側の小さめのミズンスルを上げると強風下でも安定するそうです。

次に船首側のジブを半分だけ展げました。

風が強いので今日はメインスルは上げず、エンジンを切って、ジブとミズンスルの2枚だけで帆走しましたが、6〜7ノットも出ています。

所々に白波が立つほどの強い風は、2枚の帆の間をうまく抜けて行くので、船はあまりヒールせずに安定して走っていました。

強風下でのケッチの良さを感じられるセーリングでした。

反転して江ノ島へ

相模湾を1時間ほど南東方向に向かったところでタッキングして帰路につきました。

出港直後は南からの1〜2mの大きなうねりを感じていましたが、いつの間にかうねりはかなり収まっているようでした。

まっすぐ江ノ島を目指していたところ、前方に定置網があったため、タッキングしてさらにジャイビングして、沖出しして避けましたが、普通は岸近くに設置してある定置網が、相模湾にはかなり沖の方にもあってビックリです。

そのまままっすぐ帰港するのではなく、江ノ島の裏側まで行ってくれることになりました。

江ノ島東端の灯台近くの防波堤には、南からのうねりが打ちつけて、大きな波飛沫が上がっています。

日も落ちてきてサンセットクルーズらしい雰囲気になってきました。

18時過ぎに江ノ島ヨットハーバーに戻ってきて、今度は一発で着艇が決まり、拍手が湧き起こりました。

“やまゆり”の航跡です。江ノ島の南東側にある定置網を避けた航路になっています。

逆S字にカーブしているのが往路、直線的なのが帰路で、帰路の途中2ヶ所でタッキングとジャイビングをしています。

ヨットハーバーの夕空

船を降りた後、空がだんだんと赤く染まってきたので、気持ちの良い風に吹かれながら夕空をしばらく眺めていました。

東側を望むと、三浦半島の上にビーナスベルトがのびていました。

いつ雨が降ってもおかしくない天気予報でしたが、結局、最後まで良い天気に恵まれました。

地ビールとシラス丼

ハーバーから弁天橋に戻る途中の座々丸というお店で夕食にしました。

皆が別々の種類の地ビールを頼んだので、並べると壮観です。

私は、大仏ビール(黒ビール)と、生と釜揚げが半々のシラス丼にしました。

湘南の夏らしい1日となりました。

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