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虹の入港
ハワイで2番目に寄港するマウイ島は、昨年8月に大規模な山火事がありました。
島の主要観光地であり特に被害がひどかった西海岸のラハイナは、観光客の受け入れを秋から再開はしていますが、今回の船の寄港地ツアーでも旅行前に下調べした現地ツアーでも、まだラハイナを訪れるものはありませんでした。
スピリット号が寄港するのは北部のカフルイで、もう一つの主要観光地である北海岸沿いの「ハナ・ハイウェイ」を行く船の寄港地ツアーに参加することにしました。どちらも山火事の直接の被害を免れた所です。
カフルイへの入港時、島は雨雲に覆われていましたが、虹が出迎えてくれました。
虹の巨木
ツアー参加者24名がミニバスに乗り込んで出発です。最初だけ本当にハイウェイでしたが、「ハナ・ハイウェイ」と言うのはほとんど冗談で、その本質は片道3時間も続く狭いワインディングロードです。
まず参加者全員の自己紹介があり、アメリカ人が多かったけど、カナダ、メキシコ、ドイツ人も少しずついました。
今日は時おり雨がパラつき気温が低めなのにエアコンが効き過ぎで、途中でメキシコ人女性が「私は暖かい国から来たので寒すぎるからエアコンの温度を上げてください」と言って大勢が賛同していたけど、結局あまり変わらず、 私は持ってくるかどうか迷った長袖を着てちょうど良かったです。
ユーカリの巨木が立ち並ぶ所で小休止して、今日2つ目の虹に出会いました。レインボーユーカリです。その太い幹を一目見るだけで名前に納得です。
小休止中に道端の草を摘んであっという間に作った草の冠をかぶっているのはドライバーガイドのSalesiさんで、感心するほどずっとしゃべりっぱなしでした。
竹と滝
曲がりくねった道を進みながら目にした景色の中で印象的だったのは竹林です。日本で見るのとはちょっと違った感じがしました。
途中に滝は数えきれないほどありました。海が見やすい左側の席に座ったのですが、滝は右側にあるので、往路の走行中は滝の写真が撮りにくかったです。
その後、映画『ジュラシック・パーク』のロケに使われた海に向かって開けた谷を通り過ぎ、溶岩ゴツゴツの海岸とタロイモ畑があるケアナエ半島、ハナ・ハイウェイ中間点のお店、内陸側を見渡せる展望台、「私はハナ・ハイウェイで生き残りました」と書かれた記念撮影ポイントがあるお店などに立ち寄りました。
今日は船の門限に間に合うように通常より短い時間でハナ・ハイウェイを往復するけど見所はできるだけ削らないようにするとのことで、たくさんの写真ストップそれぞれの時間は短めでも充分あり、トイレ休憩も必要十分だったし、参加者全員がよく協力して遅れる人は1人もいませんでした。
パイナップル・ピザ
お腹が空いた12時半頃にランチ場所に着きました。
今回のクルーズはあちこちでバナナが美味しいので、ここでも1本50セントのバナナを1本ずつ買ってまず食べた後・・・
サラダ、ハイビスカスジュース、ピザ(パイナップルとベーコン、ペパローニ、トマトの3種類)のランチをいただきました。
やっぱりハワイらしいパイナップル入りのが美味しくておかわりしました。
半分の花
次に寄ったワイアナパナパ州立公園がこの日一番のハイライトでした。ここは予約が必要で1日に訪れる車の数を制限しているそうです。
溶岩の奇岩があちこちにある海岸で、伊豆の城ヶ崎海岸にも似ています。
所々で岩のトンネルやアーチもありました。
ここでガイドさんが見せてくれたHalf Flowerがおもしろくて、2つ合わせると1つの花に見えるのです。
この花は、山の中と海岸で咲いていて、それを一緒に植えても育たないそうです。
・・・みたいなことを言っていたと思うのですが、一方、このガイドさんは、ツアーの最初に、ツアーガイドが生半可な知識で言ったことがいつの間にか真実のように伝わって広がることがよくあるので、どんどん質問してくれていいけど、ちゃんと知らないことは後で調べてから答えるようにすると言われてました。
この場合、ガイドさんと言うより私が生半可に聞きかじったことなので、正確ではないかもしれません。
黒砂海岸
公園の奥の方へ歩いて行くと、溶岩が細かくなった黒砂のビーチがありました。
このツアーでは、ここで希望者は泳げるとの案内だったので、今日は最初から水着で参加するかどうか下船前に迷って結局普通の服にしたのですが、車内のエアコンが寒かったし、このビーチの波も荒れていたので、水着にしなくて良かったです。
ビーチのすぐ横には、溶岩洞穴がありました。
入り口はかがんで入るほど狭いけど、中は広がっていて海側に貫通しているし天井に穴も開いてました。
天国の町
次に、島の東端にありツアーの折り返し点となるハナの街を目指しました。途中、道端に密集して生えていた黒い竹に目を引かれました。
ハナは「天国の町」と呼ばれています。3時間も狭い道をドライブしてやっと辿り着ける小さな村なので、そういう雰囲気があるのかもしれませんが、今回は時間がなくて街を車窓からざっと見ただけだったので、天国なのかどうかは分かりませんでした。
帰路につき、途中で寄った滝は、滝壺で泳げることが売りになっていて、実際に泳いでいる人もいましたが、寒くて冷たくて雨も降っていて、とても泳ごうと思うような場所ではなかったです。
また延々とハナ・ハイウェイのワインディングロードを戻り、後は船に戻るだけかと思ったら・・・
岩もどき
最後のサプライズがありました。
往路で最初にトイレ休憩をした海岸の展望ポイントに帰りも寄って、今度はビーチまで坂道を歩いて降りて行くと、たくさんのウミガメがびっしり砂の上で休んでいました。
周りの岩と似ているので、よく見ないとウミガメだと気づかないのですが、一度気づくと、そのおびただしい数にビックリでした。
これはちょっと感動な光景で、ツアー最後の素晴らしい演出でした。