A級ディンギー

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一昨年、清水に「ちきゅう」を見に行った時に、フェルケール博物館でアマゾン号にそっくりのA級ディンギーを見かけて以来、こういうヨットに乗ってみたいなあと思っていました。その時は、そのままになっていたのですが、今年、NPさんがやはり同じA級ディンギーを見て、この辺りだと千葉県の稲毛ヨットハーバーで乗れることを見つけてくれました。その後も予定が合わなかったり天気が悪かったりで、なかなか行けなかったのですが、ようやくこの土曜日に乗せてもらえることになりました。

Dsc02529_2渋滞でちょっとはらはらしましたが、約束の9時ちょうどに稲毛ヨットハーバーに到着。ここは初めてですが、立派な施設があり、既にたくさんのディンギーが海に出たり、艤装してたりで、賑わっています。お目当てのA級ディンギーは、その中でも木造のハルがひときわ美しく目をひきます。

Dsc02528中でもラダーがすごく存在感があって立派。『ひみつの海』で、これだけのものをかついで紅海を歩いて渡って修理に持って行ったのは、結構大変だっただろうと思います。

Img_1231陸上での艤装が終わり、一度セールを上げてもらうと、まさにアマゾン号。海賊旗も上げたくなりますが、そこは我慢我慢。

Dsc02534今回お世話になる、稲毛でプライベートヨットスクールをされているOさんが、ジョンのように片手櫂でヨットを桟橋まで進めます。

水上で最後の艤装を完了して、最初はNPさんとMinnowさんが出航。風はそよ風程度ですが、ハーバーから海に出る水路を間切って進みます。このA級ディンギーに特徴的なのが、タックの際に操作するガンターロープで、ガフの下端をマストの反対側に入れ替えます。アマゾン号やツバメ号には無いようですが、清水のフェルケール博物館に展示してあったA級ディンギーには付いていて、あれはいったい何だろうとNPさんが疑問に思ったことも、今日のイベントにつながったのでした。

Dsc02549
1時間あまりで戻って来たNPさん・Minnowさんと交替で、もものきさんとCOOTが乗艇して出航。風が弱々しいので、港外に出るまではパドルを使いました。海上では、どこかのヨット部が練習をしています。その邪魔をしないように、少しでも風がありそうな海面を目指します。

Dsc02550もものきさんに交替して最初はアビームで走ってタックする練習です。風が弱いので、どちらから吹いて来ているか捉えにくい分難しいです。また交替して、何度かジャイブしながらハーバーに戻りました。

ハーバーの木陰に建てられたタープの下でピクニックランチ。インストラクターのOさんの奥さん手作りのランチを美味しくいただきました。イベント前にOさんから送られて来るとても丁寧なメールでも薄々感じていたのですが、Oさんご一家には、我家と似た血が流れているようで(^^)、これからも面白いイベントが何かできそうな、楽しい予感がしています。

午前中はほとんど凪でしたが、ランチの間にどんどん風が強まって来て、午後はしっかり帆走できそうになって来ました。実は前日に実家のある福岡で叔母が亡くなり、お通夜に参列するために、ハーバーのロッカールームで礼服に着替え、直接羽田に向かうので、私は残念ながらここで時間切れ。きっと午後は船首波切の素敵な音を聞けたことと思います。

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コメント

  1. Petrel より:

     A 級ディンギーに乗ることができてよかったですね。
     40 数年前、私が初めて乗ったヨットが、A 級ディンギーで、その時のことはよく覚えています。とても懐かしいです。
     今はエアータンクが付いているのでしょうが、当時は(少なくとも私の所属していた大学のヨット同好会では)そんなものは無くて、一旦沈すると再帆走は不能で、その後の対応は大変でした。別のヨットで水船になった A 級ディンギーを艇庫まで曳航して帰るのに苦労した思い出があります。エンジン付きのサポートボートがあれば少しは楽だったのでしょうが。
     帆走性能としては当時でも旧式になっていましたが、とても味のあるヨットで、今でも乗り継がれているのだと思います。
    Petrel

  2. COOT より:

    実際にA級ディンギーに乗ってみると、ランサム的なヨットの楽しみ方をするには、ほぼ理想的だなと思いました。あれを桧原湖に持って行って乗り回せば、深い湾の奥まで入り込んでも、島だらけの細い水路を探検するにも、いざとなればセールを降ろしてオールで漕ぐことも出来るし、どんな所でも行けそうです。
    パッと車に積んでどこにでも持って行ければいいのですが、それにはちょっと大き過ぎそうですね。そういう使い方をしている人はいるのかなあ。

  3. Petrel より:

    A 級ディンギーをカートップして運搬するのは不可能ではありません。(器具を使えば一人でも積載はできます。)
    以下のサイトはご存じでしょうが、念のため
    1)カートップ
    http://www.lares.dti.ne.jp/~doi-a-md/ACinfo/cartop.text.html
    2)オーバースライダー
    http://www.factory-zero.co.jp/overslider/
    3)木造ディンギーを探して
    http://kayak9.matrix.jp/index.php?%E6%9C%A8%E9%80%A0%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%82%92%E6%8E%A2%E3%81%97%E3%81%A6
    ただし、A 級ディンギーは最近の工法のものでも約 70kg、昔のものでは約 100kg はありますから、その重量が問題となります。車から降ろしてから水際まで運び、水に浮かべるまでが大変です。台車に載せないと一人では動かせないし、水際にスロープがあるところは非常に限られてしまいます。
    どこへでも持って行こうとすると、一人でも扱いやすい重量が約 30kg 以内の艇でないと難しいでしょうね。
    そのような小型のセーリングディンギーはいろいろありますが、セーリングカヌーのアクアミューズも候補になるでしょう。
    http://www.aquamuse.jp/products/index.html

  4. COOT より:

    Petrelさん、詳しい情報をありがとうございます。
    オーバースライダーというのは便利そうですが、台車やスロープの問題もありますね。
    実は今のベックフット号(折りたたみ式カヤック)を買う際に、アクアミューズとどちらにするか少し迷ったのですが、保管場所、カートップで運ぶ手間、限られるフィールドの3点で、より自由に遊べそうなカヤックにしたのでした。
    それはそれで正解でしたが、別の楽しみとして、A級ディンギーを桧原湖のようなところで乗り回すようなことも、いつか実現したい野望として持っていようと思います。

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