旧ユーゴ17: 絶景のユリアンアルプスを越え、宿も料理も最高なブレッド湖へ

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ようやく雨が上がり、今日は良い天気に恵まれそうです。

最初に、一昨日ソチャ川沿いの一部を歩いた「コバリド歴史の道」を私1人で山の方に登って行き、トノツォフ城を見に行きました。まだ空気は湿っぽいのか、雲海がきれいです。

景色抜群のユリアンアルプス山岳ドライブ

車でコバリドを出発して、ユリアンアルプスの山岳ドライブの始まりです。

最初の見どころは、ボカ滝です。遠くに小さく見えていますが、落差は110mほどあります。

次は、クルジェ要塞(Fort Kluže)です。ナポレオン軍がここの要塞を破壊したので、現在のものは19世紀終わりにオーストリアによって建てられました。

道はずっとソチャ渓谷沿いなので、時々、車を停めて、青いソチャ川の流れを眺めたり、深い渓谷をのぞきこんだり、遊歩道の橋を渡ったりしました。魚釣りを楽しむ人、ハイキングの家族連れ、自転車で峠越えをする人をよく見かけました。

標高1,611mのヴルシッチ峠まで登って来ました。この辺りはまだ雪に覆われていて銀世界です。ロープウウェイもリフトもない雪の急斜面をスキーを担いで登っては滑り降りてくる人が十数人はいました。

峠を越えてしばらく行くと、小さなせせらぎの脇に可愛らしいロシア教会が建っていました。

第1次世界大戦中に捕虜となったロシア兵が峠越えの道を敷設していたところ、雪崩に襲われて300名を超える死者が出たため、彼らを慎んで建てられたそうです。教会の中は、4人も入ると身動きが不自由なくらいの狭さでした。

スロベニア最高峰のトリグラウ山(標高2,864m)をヤスナ湖畔から望みました。山も湖も美し過ぎて言葉が出ません。

少し寄り道して、プラニツァ(Planica)にある世界最大級のスキージャンプ台を見に行きました。3年前にノルウェーの選手がここで239m飛んだのが世界記録になっています。

さらに小1時間ドライブして今日の目的地のブレッド湖に13時半頃着きました。

景色も居心地も最高なお屋敷にチェックイン

スロベニア屈指の観光地、しかもメーデーの連休とあって、道路は渋滞、駐車場は満車で、ツーリストインフォメーションに寄ることもできません。

湖を一周する道路を2/3ほど進んだところでアパートのサインを発見。ちょっとイマイチな外見だけどベルを鳴らすと不在のようです。

2軒目は、庭に子供たちや数人の職人さんに混じって家主さんがいたので、空き部屋があるか尋ねるとOK。さっそく部屋に案内してもらうと、お城のような高級感漂うホールに階段があり、アパートというよりお屋敷で、2階を1部屋を除いて占有できて、1泊€50とのことです。感激してここに2泊することにしました。

広いベランダからは、ブレッド湖とそこに浮かぶ教会の島も見えて、この上ない景色です。

食卓の上にはフルーツバスケットにリンゴやオレンジがあり、キッチンにはコーヒー豆2種類(ひとつはトルココーヒー用)、サラダオイル、調味料、サラダ用のオリーブオイル&ビネガー、冷蔵庫には1.5Lの牛乳、卵5つ、手作り風のアプリコットジャム、使いかけだけどバターまで入っていて、自由に使っていいそうです。

14時近くになってランチがまだだったので、冷蔵庫の食材を使って妻がオムレツを作り、さっそくベランダで絶景ランチを楽しみました。

家主のトムおじさんは、スロベニア人だけど若い時にアメリカに移民して、今年の2月に退職してシカゴの家など全て処分してブレッド湖を永住の地にしたそうです。アメリカ生活が長かったので、アメリカの良い所を取り入れて家を建てたと言うだけあって、部屋のつくり、その他いろいろなモノがアメリカサイズで居心地が良かったです。

ブレッド湖のブレッド島からブレッド城を望む

ランチ後にさっそく、ブレッド湖に浮かぶブレッド島へボートに乗って渡りました。

島に着いて、まず聖母被昇天教会への100段ほどの階段を登ります。ここで行われる結婚式では、新郎は新婦をお姫様抱っこして、この階段を登る伝統があるそうです。

教会の鐘を鳴らすと願いが叶うと言われているのですが、長蛇の列のほとんどが日本人の団体旅行客でした。

島からは、湖岸の約100mの断崖の上にブレッド城が格好よく見えています。

帰りは20隻以上もあるボートの中から乗ってきたボートを探して乗り込むシステムになっていました。

ブレッド城からの眺め

車で登ったブレッド城から眺めるブレッド湖は、アルプスの瞳と称されるのが納得できる光景でした。

ブレッド島もとてもロマンチックな姿です。これは「スロベニア唯一の小島」だそうです。

街の方を眺めても、どちらを眺めても、景色が楽しめました。

博物館の愉快な2人

ブレッド城内の博物館を見学しました。

黒い服の人は、結婚式などの大きな行事の時にワインのビンの上部を腰に下げた剣でスパッと切り落とすワイナリーのスタッフです。

白い服の人は、自分の名前と日付を入れた証明書を有料ですが印刷させてくれる印刷工です。

閉館近い時間になると、売り物のワインを2人で仲良く飲んでいました。

時々飽きないように2人は役柄を入れ替わるそうです。

サービスの良いレストランでスロベニア伝統料理

夕食は、スロベニアの伝統料理を出してくれるレストラン”LECTAR”へ、片道20~30分ドライブして出かけました。

料理を注文しようとすると「あなた方にはこの料理を2皿では多すぎます。1.5人前にしましょうか? それとも1人前にして他のものと組み合わせるのはいかがでしょう?」という感じでアドバイスしてくれました。

結局オーダーしたのは、パンをくり抜いた器ごと食べられる熱々のきのこのスープ1人前と・・・

ローストポーク、グリルソーセージ、血のソーセージ、サラミ、卵が詰まったパスタ、ポテト、ザウワークラウト、大根の漬物、そば粉を使ったジュガンツィ(Zganci、実はこれが食べたかったのだ!)の伝統料理の盛り合わせを1人前で、これで2人でお腹いっぱいになりました。

そろそろ会計と思ったら、サービスでハウスワインが出てきました。これがとても美味しかったので、一瓶買って帰ろうと頼んだら、今日の分は他のお客様の分までしかありませんとのこと。2日後だったら用意できますと言われましたが、残念ながらあきらめました。

2人分で€22.2のとても満足な夕食となりました。

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