ペルー旅行03: インカ帝国の首都「クスコ」をゆっくり歩く

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体調をこわした息子のためにタクシーでクスコへ

飛行機で標高3400mのクスコに来ると、急に高度が上がるので、多くの人が多かれ少なかれ高山病の症状(倦怠感、頭痛、食欲不振、不眠など)を経験するそうです。我が家は、1日目にちょっとハードだけどクスコで泊まらず、クスコより高度が低いオリャンタイタンボ(標高2800m)まで行って、そこで2晩泊まる間に高度に身体をならしました。

今日、予定ではクスコに行くのですが、昨日マチュピチュで急に体調が悪くなった息子の調子では、あのハードなバスを乗り継いでクスコに行くのは無理そうです。もう1泊オリャンタイタンボに泊まざるをえないかなあと思っていたら、妻から「タクシーでクスコまで行こう!」との名案が出ました。私はすっかり貧乏バックパッカーになりきっていたので、そういう考えが浮かびませんでした。

英語とスペイン語が出来る宿の人に、ガイドブックで目星を付けておいたクスコの安宿に電話してもらい、部屋が開いてることと朝からチェックインさせてもらえることを確認して、タクシーも手配してもらいました。タクシーは2時間も乗るのに23ドルで、思ったよりずっと安かったです。

宮崎駿のアニメ『天空の城ラピュタ』でパズーが住んでいる街のモデルとなったのがクスコだそうです。狭い急な坂の両側に家が並んでる様子はよく似ていました。

今度のホテル(Hostel Suecia II)は全く英語が通じなくて、トイレ・シャワー付きのツインルーム(1泊1部屋50ソル=1750円)を2つ借りたのですが、シャワーのお湯がなぜか出ませんでした。でも明るいパティオがあって、なかなかいいところです。

明日の列車の切符を買いに駅へ行く

クスコの次はティティカカ湖まで高原列車で丸1日かけて行くのですが、この列車は月水金土曜日しか走っていません。今日は火曜日。明日の列車をのがすと、クスコに3泊して金曜日の列車になります。息子が「乗り物に乗ってる分には大丈夫だから、明日の列車に乗りたい」と言うので、まず私だけで駅まで切符を買いに行くことにしました。

歩きだしたらすぐに薬局があって、高山病の予防・治療薬(Diamox)も買えました。

インカの石組みが残る狭い通りを抜けて、高山病にならないように努めてゆっくりと、30分くらいかけて駅まで歩きました。

明日の列車に席があるか聞くと、1等は満席だけど2等ならあるとのこと。貧乏バックパッカーには2等で十分です。

娘とクスコ市街を見てまわる

お昼は、息子がホテルで休んでいる間に、ペルー料理を食べました。息子には、日本食のレストランを見つけて、おかゆを作ってもらい、持って帰って食べさせました。

妻もクスコに来て高度が上がったせいかあまり動きたくないようで、午後は娘と2人で市街観光をしました。

街の中心にあるアルマス広場は宿からすぐで、広場に面したカテドラルに入ってみました。中は広く、銀の祭壇が2つあり、メインの祭壇には銀が300トンも使われているそうです。

一番インカらしさを感じたのは、インカの石組みが残る狭い通りで、中でも写真の「12角の石」です。なぜわざわざ12角にしたのかは謎だそうです。しかし、娘は「これ、見に来たの?」と、冷めてました。

次に、ラ・メルセー教会・修道院を見て、石組みが一番長く残っているロレト通りを歩き、サント・ドミンゴ教会・修道院を見ると、もう16時半です。

暗くなる前に見たいので、サクサイワマン遺跡までは、タクシー(5ソル=175円)で行きました。遺跡は階段もあり、空気が薄いので、ちょっと登ると心臓のあたりが熱くなって、かなり身体に負担がかかっているのが分かります。

上へ上へとゆっくり登って行くと、クスコの街を一望できました。

帰りは、タクシーが1台もいなかったので、駐車場にいたツァーバスに街まで同乗させてもらえないか聞いたら、やっぱりダメでした。でも、歩いて降りられる道を教えてくれて、「まだ今なら大丈夫。もっと経つと危ないけど。」とのことです。坂道をぐいぐい下って、かなり疲れてホテルに17時半に着きました。

治安に問題のある国で、怖い話をいろいろと聞いていたので、だんだん暗くなる中、無事に戻れてほっとしました。

コカ茶で高山病を予防する

夜は、息子もだいぶ元気になって、4人でペルー料理を食べに出ました。スープやピラフのようなのが特においしく、皆でペルー料理のファンになりました。アルコールは高山病によくないので、低地に降りるまでは残念ながら飲めません。

現地の人が高山病にはこれが一番だと言っている「コカ茶」を努めて飲むようにしました。コカインの原料にもなるコカの葉を煎じたお茶で、特別おいしくはないけど飲みやすいです。

肉体労働をする人は、コカの葉を口に入れて噛むそうですが、それは何か恐そうなので、葉っぱは口に入れませんでした。

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