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世界遺産の九寨溝・黄龍を見た後、成都にいったん戻り、残りの4日間をどう過ごすか思案したあげく、東チベットの丹巴という街まで行ってみることにしました。成都からのバスは標高4320mもある峠を越えます。峠の前後では妻に高山病の症状が出てちょっと大変でした。
峠から九十九折の道を下って行くと、一瞬だけ四姑娘山が見えました。標高6250mのこの美しい山は、ヒマラヤ山脈の東端にあたります。(逆光の車窓からの写真なのでカーテンが写り込んでいてすみません。)この辺りの山は高いし谷は深いし、谷がいくつにも分かれて、本当に複雑な地形です。
成都から8時間半バスに乗って丹巴に着きました。ここは、5つの川が交わる昔からの交通の要衝で、それだけ文化も混ざり合っているユニークな場所です。チベット文化圏のバター茶を初めて飲んでみました。濃厚でちょっと塩味がして、特に美味しいものではありませんでしたが、バターパンというのは美味しくて、食べきれなかったのを持ち帰って翌日のおやつにしました。
丹巴の周辺でチベット人の伝統的な家が谷の斜面に建っている所は「中国で最も美しい村」としても有名だそうです。チベット風の独特の色と形の家は、ヨーロッパの小城のようにも見えて、それが斜面の中腹に散らばっている様子は、本当に美しい景観でした。
碉楼と呼ばれる石積みの塔が、建物と混ざって散らばってあちこちに立っています。昔、戦いの時に立てこもるために建てられたそうです。登ってみたかったのですが、残念ながら中に入れるところは見つかりませんでした。
丹巴はもう一つ「美人谷」としても有名だそうです。美人の産地と言われる所は、民族が交わるところが多いようですが、ここもきっとそうなのでしょう。でも、今は、皆都会に出稼ぎに行っていて、ここには残っていないとのことでした。