この記事は約8分でお読みいただけます。
クルーズ船集結
まだ暗い朝7時、アフリカクルーズ最初の寄港地となるマデイラ島のフンシャルに入港しました。

事前情報では街まで3kmほど離れた所に接岸予定でしたが、街の中心に近い所に着いたようで、斜面に広がる市街地の夜景がとてもきれいです。
すぐ近くには、美しくイルミネートされたアイーダコスマ号(18.4万トン)が寄港していました。LNGを燃料とする大型新造船です。

その隣には、アズーラ号(11.5万トン)も接岸して、今日はたくさんのクルーズ客で人気の観光地はにぎわいそうです。

我が家は、午後は予約済みの寄港地ツアーに参加しますが、午前は個人観光でマデイラ名物のトボガン(木製のそり)に乗って坂道を滑り降りる体験をしに行く計画です。
フンシャル街歩き
7時半にはもう下船して、まず1kmほど歩き、街の中心にあるフンシャル大聖堂を見に行きました。

外観は地味でしたが、中は見応えがありました。

次に、ラヴラドーレス市場に行き、珍しいフルーツでも買おうかと思いましたが、意外と高くてやめておきました。
トボガン大行列
トボガンが出発するモンテの街まで登るロープウェイはまだ動いていないので、バスで狭い急坂をぐいぐいと登って行きました。
トボガンが始まる9時頃に着くと、既に長蛇の列ができていて、私が並んでいる間に妻が数えると260人目くらいです。

交替で付近を観光することにして、坂を登ってモンテ教会に行ってみました。

教会の前は展望台になっていて、港のクルーズ船もよく見えます。今朝見た2隻の大型クルーズ船の横で、ノルウェージャン・スカイ号(写真の右端)は赤ちゃんのようですが、これでも日本最大のクルーズ船「飛鳥II」より大きいのです。

その展望台のすぐ下が、トボガンの出発地点になっていましたが、まだ全然動き出す様子がありません。やはりトボガンの偵察に来ていた人と会話すると、その人はトボガンの出発間隔をスマホのストップウォッチで測っていて、最後に出発してから既に10分以上経過したそうです。

途中から会話が日本語になったので驚いたら、そのオーストラリア人女性は、交換留学で日本に行っていたことがあるそうです。同じノルウェージャン・スカイ号でクルーズ中で、船の寄港地ツアーでトボガンに乗りに来て、連れが行列に並んでいる間に偵察に来たけど、ツアーガイドの人も今日は無理かもしれないと言っていたそうです。
いろいろ話していたら、なんと、今年の春の南太平洋クルーズで同じノルウェージャン・スピリット号にも乗っていたことが分かり、奇遇を喜びました。
行列に戻って妻と相談しましたが、1分間隔で2人乗りでトボガンが出発したとしても我が家の順番がまわってくるのは2時間以上後になり、午後の寄港地ツアーに間に合わなくなってしまうので、結局、トボガンは諦めることにしました。
写真映えする宮殿の庭園
そこで、すぐ近くのモンテ宮殿を見に行きました。
入場料が€15もして高かったわりには、中は大したことなかったのですが、フラミンゴがいたり・・・

人工の滝があったり・・・

中国風の東屋があったり・・・

写真映えするスポットはいろいろありました。
トボガンの仕組み
宮殿を出てバス停に戻る途中、坂を下って来たトボガンとすれ違い、その様子を間近に見ることができました。
2人乗りのトボガンに2人の御者が付くので、とても効率の悪い乗り物です。
バスを待っている間に、坂の下からたくさんのトボガンを回収して出発点に戻すトラックが通り過ぎ、白いバスが目の前に停まってたくさんの御者がバスから降りて来ました。

2人で€35のトボガン料金は、最初はかなり高いと感じましたが、運行の仕組みを考えると結構頑張っているなあと思い直しました。
船への戻り道
狭い急坂を下るバスは、最前列に座ったので、まるでトボガンに乗っているかのような気分を味わえました。
ランチは、ツナサラダとサングリアで€11.95と書かれた看板にひかれて、街中の公園の野外テーブルでいただきました。緑が多くて涼しく気持ち良かったです。

まだ時間があるのでサン・ローレンソ要塞を見に行くと、中はホテルか何か別の施設になっていました。

船に戻る途中でお土産店に寄ると、妻がずっと探していたシーフードスープの素が見つかり、お土産用のマデイラワインも1本買いました。その間に外は土砂降りになり、しばらくお店の中で雨宿りしました。
船へのアルコール類の持ち込みは原則禁止されているので、乗船時の保安検査でワインを買ったと言ってクルーズ最終日まで預かってもらおうと思ったら、何か仕組みが違っていて、開栓料(Corkage Fee)$15を支払うことになり、ワインはそのまま船室に持って行くように言われました。
後で調べると、ワインとシャンパンは開栓料を支払って持ち込んで船内で飲んで良いけど、それ以外のアルコールは持ち込み禁止なので最終日まで船が預かるようでした。勘違いしていたため高くつきました。
世界第2位の断崖
14時からは「シーニック・マデイラ」という寄港地ツアーに参加しました。
バスに乗って高度を上げて行く途中、緑の中に家々が散らばっている景色が印象的でした。

最初の目的地のジラオン岬は、世界第2位、ヨーロッパ第1位の高さ859mを誇る海岸の断崖です。

展望台のガラス張りの床に立って、その高度感を楽しみました。

下の海岸線付近には少しだけ平地があって、畑などに利用されているのがおもしろいです。

その狭い海岸に降りるためなのか、遠くで小さくケーブルカーみたいなのが動いていました。
漁港を散策
次に、カマラ・デ・ロボスという漁港を訪れました。

小さな港を回り込んで岬の先の方まで散策しました。

対岸には、崖の際まで住宅が建てられています。

港の背後は段々畑のようになっていて、貴重な土地を有効利用しているようでした。

マデイラワイン飲み比べ
最後に、フンシャルの街中にあるブランディーズ・ワインロッジを訪れました。

ここでのお楽しみは、マデイラワインの試飲です。辛口と甘口を飲み比べると、甘口の方が飲みやすくて良かったです。

ツアーは、門限の17時半の10分前くらいに船に戻りました。
フンシャル出港
夕食は船尾のレストランに行き、窓から2列目のテーブルでしたが街側だったので、18時になって出港する際に街のきれいな景色が楽しめました。
