ヤマネコ号で駿河湾の最奥部を帆走する

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2本マスト・スクーナー型の帆船「Ami号」を、アーサー・ランサム・クラブ(ARC)で「ヤマネコ号」としてチャーターして、7年ぶりに駿河湾でセーリングしてきました。

静浦漁港から沼津港へ機走する

母港の静浦漁港(静岡県沼津市)に、朝9時、溜船長とクルーのばーさん、Sさん、NPさんとその友人のYさん、ARCから(以下、敬称略)MOTOSU、sugachan夫妻、Titmouse、真昼のふくろう、erica航海士、COOTが集合し、ヤマネコ号に乗船しました。

後で横帆(フォアトプスル)を展げられるように、マストに登って、帆を縛っているロープ(ガスケット)をはずします。慣れないとちょっと恐ろしいですが、慣れると楽しくてしょうがない作業です。

出港し、まずは機走で沼津港を目指します。雪をかぶった白い富士山が、快晴の青い空をバックにくっきりと浮かび上がっていました。

沼津港までの機走の助けにはならないですが、帆を上げたくてたまらない人ばかりが乗った船なので、一番大きくて一番重たいメンスルとフォアスルだけは上げて、沼津港に入港しながらまた降ろしました。

沼津港から大瀬崎へフルセールで帆走する

沼津港で、10時に集合したARCからの残りの参加者、Cookie、HEARTY、MADEIRA、おこじょ、ケルン、たき火夫妻が乗船し、定員20名ぎりぎりの総員19名となりました。

ツバメ、アマゾン、スカラブ の3つの班(ワッチ)に分かれ、最初にロープの基本的な扱い方をおさらいして、10時40分に出港。

メンスル、フォアスルに続いて、船首の3枚の三角帆(フライングジブ、ロワージブ、ロワーステイスル)を上げ、さらに、上げるのがちょっと難しい2枚のトプスル(メントプスル、アッパーステイスル)を上げました。下の写真はその準備をしているところです。

アッパーステイスルを上げる途中で、一度からんだロープをはずすためにマストに登ることになりました。

最後に横帆(フォアトプスル)を展き、8枚全部の帆を上げたフルセール状態で伊豆半島の左肩にあたる大瀬崎を目指して帆走しました。

大瀬崎を探検する

上げる時と逆の順番に全ての帆を下ろして、大瀬崎の桟橋に12時10分に着岸し、ここでランチ休憩です。

海から上がって来るダイバーを眺めたり、採れたてのミカンやレモンを買い求めたりしながら、大瀬崎で30分ほど休憩した後、出航です。

横帆以外の帆を全部上げて、大瀬崎の外側に回り込んで岸に接近し、古い地層とクレーターを船から眺めました。

海賊旗を上げて、フルセールで転回する

クレーターを過ぎてUターンすると追い風です。横帆も展げてまたフルセールにし、海賊旗も上げて、帆走気分をますます盛り上げました。

人数はたっぷりなので、各帆の風上側・風下側のシートに1人ずつ配置して、フルセールでのジャイビングとタッキングにも挑戦しました。

小型のヨット(ディンギー)だとジャイビング(風下への転回)の方が難しいですが、大きな帆船だとタッキング(風上への転回)の方が難しく、1度目は回り切らずに失敗し、もう一度スピードを付けて、2度目に成功しました。

帆走を堪能し、帰港する

皆で交替しながら舵輪を握ったり、船首に突き出しているバウスプリットの先まで行って船の動きと波を切る音を身体で感じたりして、帆走をたっぷり堪能しました。

自分が乗っている船が走っているところの写真は、ドローンでもないとなかなか撮るのが難しいのですが、ラッキーなことに船長の知り合いの漁船の方と洋上で出会い、フルセールで帆走しているヤマネコ号の勇姿をFacebook経由でいただくことができました。

撮影:白岩敦様

沼津港に15:20に寄港して7名はここで下船し、残りで静浦漁港まで回航して、16:50に帰港しました。

後で航跡を確認すると、このようになっていました。ジャイビングやタッキングの練習をしていた所がジグザグしています。

もっと詳しい航跡はこちら

車で沼津港まで戻り、夕食に海鮮丼をいただいて、楽しい1日をしめくくりました。

ヤマネコ号の冒険のこれまでの記録はこちらです。

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