ヨルダン01: モーセ終焉の地、イエス洗礼の地をめぐり、死海に浮かぶ

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アンマン空港に到着し、レンタカーで出発する

名古屋まで新幹線で行き、中部国際空港からエミレーツ航空のドバイ乗継便でアンマンに到着しました。

予約していたハーツ・レンタカーのスタッフに出迎えられ、空港のATMでヨルダン通貨(1ディナール=176円)を引出す間ちょっと待ってもらい、案内された車は日産ティーダでした。ここまで(中東にしては?)すこぶる順調です。

モーセのようにカナンの地を望む

砂漠地帯らしい乾いた大地が広がる中を走り、最初の目的地のネボ山まで来ました。

旧約聖書によると、エジプトからイスラエルの人々を引き連れてきたモーセは、神に約束された地カナンを目の前にして、ここで亡くなりました。

この日、主はモーセに言われた。「あなたはエリコに対するモアブの地にあるアバリム山すなわちネボ山に登り、わたしがイスラエルの人々に与えて獲させるカナンの地を見渡せ。あなたは登って行くその山で死に、…(中略)…わたしにそむき、イスラエルの人々のうちでわたしを聖なるものとして敬わなかったからである。それであなたはわたしがイスラエルの人々に与える地を、目の前に見るであろう。しかし、その地に、はいることはできない」。(申命記、第32章、第48〜52節)

ネボ山の上から、死海やカナンの地を望みましたが、空気が霞んでいて、エリコやエルサレムの街は残念ながら確認できませんでした。

山の上には、モーセの杖が蛇になる旧約聖書の話にちなんだモニュメントが建っています。

神がモーセに、しいたげられているイスラエルの人々を率いて「出エジプト」するように言った時に、モーセは、神にそう言われたことを人々に信じてもらえないかもしれないと心配しました。

すると、神は、人々に信じてもらえるように、モーセに3つの証拠を与えたのですが、その1つ目が、杖を投げると蛇になり、その尾を取ると杖に戻るというものです。

聖書のこの辺りの話は、そんな大役を仰せつかったモーセが、自分は口下手だし、とても自信がありませんと躊躇していて、人間味があふれていてなかなか面白いです。

主は彼に言われた、「あなたの手にあるそれは何か」。彼は言った、「つえです」。また言われた、「それを地に投げなさい」。彼がそれを地に投げると、へびになったので、モーセはその前から身を避けた。(出エジプト記、第4章、第2〜3節)

イエスが洗礼を受けた聖地でヨルダン川に触れる

次は、標高差1000m以上も下って、死海に注ぐヨルダン川に向かいました。荒涼とした大地むき出しの中に急カーブの舗装道路が続いていて、所々にヤギ・羊の群れ、羊飼い、ベドウィンのテントが見えます。

途中、ヨルダン兵による検問で、パスポートの提示を求められました。めったに車の通らない所なので人寂しいのか、日本人が通るのは珍しいのか、いろいろ話しかけてきてなかなかパスポートを返してくれませんでしたが、バプティズム・サイトへ行くのだと言って通してもらいました。

バプティズム・サイトは、イエス・キリストがヨハネから洗礼(バプテスマ)を受けた所で、現在ヨルダン川で一般人が川の水に触れることのできる唯一の場所です。

そのときイエスは、ガリラヤを出てヨルダン川に現れ、ヨハネのところにきて、バプテスマを受けようとされた。(マタイによる福音書、第3章、第13節)

川幅はわずか3~4mで、対岸はイスラエル領です。イスラエル旗が肉眼でしっかり見えています。

清流ではないけど、思ったほど汚れてもいません。30℃を超す暑さの中、水の冷たさが心地よく、しばらく足を川に浸けていました。

ここのレストランで遅いランチを食べて、出発したのは15時近くでした。

死海の強い浮力を体感する

次は、死海に出て、この辺りのビーチでは一番安い公営のアンマン・ビーチに車を停めました。最安と言っても、入場料は1人10ディナール(1760円)もして、プール・シャワーがあり、シシカバブを炭焼きしていたり、立派なリゾートでした。

20年前にイスラエル側から訪れたことがあるので、死海は2度目です。今回は時間にゆとりがないので、プッカプッカと気持ちよく浮かんだのは30分弱。

塩分濃度30%で浮力が強いので、胸の深さまで沖へ歩いて行くと足で立っていられなくなるし、仰向けに浮いている状態から足を下ろして立ち上がるのは、ごく浅い所に移動してからでないと難しいです。そういう死海ならではの体験を、20年前を思い出しながら、一通り楽しみました。

海水浴の後、デッド・シー・パノラミック・コンプレックスと言う施設から、死海と対岸のイスラエルを眺めました。

マダバのホテルに到着し、アラブ料理の夕食にする

今夜の宿泊予定地であるマダバへ向かって、山道を登って行く間、あっても背の低い潅木しか生えていないので、いつまでも死海を眺めることができました。

町に近づくにつれ、土色の景色に少しずつ緑が増えてきました。緑色は、牧草だったり、麦、じゃが芋だったり…。

18時近くにマダバに到着し、ガイドブックで目星をつけたホテルは満室でしたが、親切なことに近くの適当なホテルに電話してくれて部屋は確保できました。

夕食は、ホテルの近くの生演奏をやっているレストランでアラブ料理をいただきました。

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