戸隠でイグルー作り

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とってもサッフォーになりましたが、戸隠イグルー作りイベントのレポートです。

天文台さん・Minnowさんご一家と我が家は新幹線で行ったのですが、長野駅でわずかの時間でバスに乗り換えなくてはいけませんでした。Minnowさん名づけてノリッジの「ソープ駅大作戦」です。我が家の航海士と私はDきょうだいの役なので、先にさっさと切符を買ってバスを待ちます。お子さん連れでそう早くは動けないトム・ダッジョン役の天文台さん・Minnowさんご一家も無事に間に合って、一路戸隠へ…。

Pict8449バスを降りた戸隠スキー場で戸隠ソバの定食を食べてから宿となるロッヂアルムに到着すると、何と中川さんが窓に「ノースコーン+菱形」の「北極へこい」の信号を下げて待っていてくださいました。その後、青春18きっぷで来た真昼のふくろうさんとイグルーさん、車で来たHEARTYさんご一家が到着し、中川さんのご指導のもと、イグルー作りが始まりました。

まずは皆で肩を組んで足踏しながら行ったり来たり、イグルーの床になる所を踏み固めます。次にその真ん中に立って、スコップでぐるーっと人間コンパスになって円を描き、イグルーの壁の位置を決めます。皆が入ってお茶できるよう、出来るだけ大きなイグルーを作りたい気持ちでめいっぱい手を伸ばして円を描いたら、「大き過ぎ」と中川さんから言われました。ちょっと小さめに描きなおしましたが、それでも十分に大き過ぎたようで、後々の苦労のもととなってしまいます。

壁を作るための雪のブロックも、まず雪面を踏み固めて、それをスノーソーで四角に切って、スコップをブロックの底に入れて1枚1枚持ち上げるようにして切り出します。それを円形に並べて、2段目、3段目と積み上げていって、イグルーの壁が徐々に出来てきました。

そこで、な、なんと、今回のイグルー合宿最大のサプライズ、アマゾン海賊の突然の登場です。まるで『ひみつの海』でアマゾン海賊が突然現れたように、北陸から車でやって来たふりびとさん・MOTOSUさんご一家が合流したのでした。

エスキモーが増えてイグルー作りもたけなわです。

イグルーの壁の内側に1人Minnowさんが入り、外側からエスキモーが積むブロックの角度をスノーソーで調節しながら、壁がだんだんと内側に傾いていくようにします。ブロックを切り出すエスキモーも、あらかじめ台形に切って協力します。

イグルーの内側の人手が足りないので、積み上げた壁を壊さないようにその上から胴上げのようにして最後は放り込む感じ(^^;でタフィちゃん、真昼のふくろうさん、天文台さんが入り、Minnowさんは外に出て交代です。

イグルーが完成してから中でお茶にしたかったけど、まだまだ時間がかかりそうなので、プリムスでお茶を沸かしてちょっと休憩。ピースオブエイトさんと連れの良き半土人さんも車で到着し、総勢16名+中川さんとなりました。

ところが、イグルーの直径を大きくし過ぎたので、どうも夕方までに完成しそうにありません。気温も下がってきて雪の性質が変化したのか、ブロック同士をくっつけるために間に埋める雪の接着力も弱くなってきたようです。

中川さんと相談して、屋根には木の枝を使うことにしました。生木を折るわけにはいかないので、雪の深い林の中を歩いて枯れ枝を集めます。壁の上に集めた木の枝を並べて、その上に雪のブロックを置くようにしました。

屋根が出来てきてイグルーの中の3人の姿がだんだん見えなくなる頃、皆の内心の不安が的中して、屋根代わりの雪ブロックの重さに耐え切れず、枯れ枝がボキボキっと折れて、屋根が崩落してしまいました。

中の3人の無事が確認されると、おお、これはまるで『ツバメ号の伝書バト』の再現だと、またひとしきり盛り上がりました。

もう一度林の中を中川さんとCOOTでウロウロ歩いて、もっと丈夫な枝を探し集めました。ロッヂの大きな大きな飼い犬(リングマンと勝手に名付けました)にもあいさつして(なめまくられて)、不審者ではないことを伝えます。

Pict8467もう一度屋根を枝で作り、今度はその上に中川さんが持参した毛布をかぶせてさらにその上に雪を載せて屋根を作りました。今度は毛布のおかげで重いブロックを敷き詰めなくても雪を薄くでもかぶせれば良いので、屋根がさっきよりも軽くできるはずです。

まだ所々穴が開いていますがようやく屋根が完成!

Pict8461最後に、中に閉じ込められた3人を救出するためにも、外の人が出来たイグルーの中に入るためにも、壁から入口の部分を切り出して作ります。

中川さんが外から細い枝を差し込んで、それを目印に中からスノーソーで入口を逆U字型に切ります。最後に中からその部分を押して、ばたんと外側に切り出した壁が倒れて、イグルーが完成しました! ばんざーい! 入口が出来るところはちょっと感動ものでした。

その場にいた皆が次々に入口をはってくぐって中に入ってみると、ぎりぎり何とか全員がおさまることが出来ました。夕方になって外は気温が下がり寒いけど、中は暖かです。

寒くなった身体を温めに、近くの温泉に車で行ったりロッヂのお風呂で済ませたりした後、長くつなげたテーブルにずらりと並んで勢ぞろいして座って、食前酒からデザートまでの洋食の夕食をいただきました。

その後は、ゆっくりくつろげるラウンジで中川さんを交えて、ふりびとさんが持ってきてくださった数々のおいしいお酒をいただきながら、夜遅くまで談笑タイム。

まず明日は何をするかの相談。真昼のふくろうさん、イグルーさん、航海士、COOTは、予定通りスノーシューですが、中川さんからテレマークスキーの実物を見せてもらったり話を聞いたりしているうちに、HEARTYさん+良き土人さん、ふりびとさん+MOTOSUさん、Minnowさんが挑戦することになりました。

お昼は、スノーシューのガイドをしてくださる方が経営している「小鳥の森」という丸太小屋のイタリアン・レストランに全員が集合することも決定。

代わる代わる、夜のイグルーを訪れて、しばらく中で寝てみる人、しーんと静まりかえったイグルーの中で1人音楽を聴く人、夜は雪が降り出しましたが、その前に素晴らしい星空を見ることができたラッキーな人、ラウンジの窓から見るイグルー、イグルーの中から見る暖かい灯りのともったロッヂの写真を撮る人、皆がそれぞれの好みで、苦労して作ったイグルーを楽しみました。

さて、そろそろ真夜中です。いったい「誰がイグルーでねるのか?」…

学生の時に何度か雪の上でキャンプして寝たことがあります。何枚も重ね着して寝袋を2枚重ねにしても、一寝入りした後に一度目が覚めるとジワーッと寒くなってきてもう寝付けなくなってしまいます。そのうちにトイレに行きたくなると、もう最悪です(^^;。

今回は、下に敷く空気マット、羽毛の寝袋、上下フリース+重ね着、航海士から借りたもこもこの強力な防寒着で準備万端で臨みました。学生時代よりは装備も格段に進歩しています。寝がけはかえって暑いくらいでした。

もう1人の挑戦者はMinnowさんです。イグルーさんが持参した(連れてきた?)暖かそうな羊の敷物の上に、お子さんのインフルエンザのためにとても残念ながら直前に参加できなくなったNPさんが宿に送っておいてくださった寝袋で臨みます。

開きっぱなしの入口から風や寒さや進入しないように本当はリュックとかをここに置くと良いのですが、宿のソリを拝借してそれを外側から入口をふさぐように立てかけました。雪がしんしんと降っていますが風はありません。しーんと静かです。屋根にまだ所々穴が開いているので、そこから時々雪が舞い込んで顔の上に落ちてきます。

燃え尽きるまで点けっぱなしにしたキャンドル1つのおかげで、外のワイルドさが消えて、イグルーの中は何となく家という感じがします。

お休みなさい。

・・・

寒さで目が覚めたというほど寒くはないけれどもやはり何となく寒くて目が覚めました。何時なんだろう。しばらく寝付けずにいたら、Minnowさんもガサゴソ動き出しました。

「大丈夫ですか?」
「今までしっかり寝てました。」

時計を見ると3時半過ぎ。これからぐんぐんと寒さが増してきます。相談して宿に戻ることにしました。4時近くまでイグルーで眠れたのはなかなかのものです。

イグルーを出ると雪は一晩中降り続いているようです。こんな時間に頭にヘッドランプをつけてソリを元あった所に戻すために宿の周りをうろついている超不審者に対して、リングマンが興奮して大声で吠えまくっています。宿の皆も起こしてしまったかもしれませんが、わーい、リングマンの遠吠えに迎えられるのも史実通りです(笑)。

「誰がイグルーでねているのか?」

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