【桧原湖キャンプ】北極探検レポート(復路編)

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Pict7177 北極でかなりゆっくりした後、Mr.NPはそのまま真っ直ぐキャンプを目指して14時に出発しました。本隊のカヌー2艇は、湖に流れ込む小川の河口をちょっとのぞいたり、GPSで確認した湖の最北点(本当の北極)を目指したり、北極の近くにある本来は島なのがほとんど半島化している付け根の地峡を、カヌーを運んで陸路横断したりしてもうしばらく遊んだ後、14時半に北極海を出発して帰路につきました。

北極海を離れて遠くかすんで見えるおにぎりのような三角型の隠し場島を真っ直ぐに目指します。もろに真正面から受ける向かい風は、行きよりも強くなっているような気がします。

往路はキャンプから北極まで追い風で2時間、復路は向かい風・向かい波に逆らって進むので、どの程度スピードが落ちるかが気になります。もし半分になると、4時間かかることになり、今は14時半、キャンプ着が18時半、そうすると、18時を過ぎると暗くなってしまうので、かなりやばいです。ちょっと北極でゆっくりし過ぎました。

幸い、往路ではなかなか真っ直ぐに進んでくれなかったベックフット号が、復路では逆風を真正面に受けて隠し場島に向けて真っ直ぐに進んでくれるので、進路を何度も調整する必要もなく、ただひたすら漕ぐだけで良いので、その点では楽だし、横波を受けることもなく安定して進んでいるので転覆の心配もありません。

ところが、カナディアンカヌーの方はベックフット号よりも風圧を受ける面積が広く、進路も右に左にぶれているようで、なかなかスピードが出ないようです。あっと言う間に2艇の差が開いてしまいました。このスピードだと明るいうちにキャンプに戻るのは間違いなく無理です。

西側に何とか上陸してクルーの交替が出来そうな小さな湾を見つけたので、そこでしばらく待って、カナディアンカヌーを迎えに行って、その湾に呼び込んで、艇を総取替えすることにしました。

ここまで北極海を出発して40分、まだ隠し場島まで半分来たかどうかというところです。しばらく併走して、ベックフット号が転覆の危険もなく進められそうなことを確認した上で、それぞれのペースで隠し場島をめざします。

カナディアンカヌーはやはり風で進路をそれることが多く、前と後ろで漕ぐ力やタイミングの差ですぐに進路がそれるし、かなり気も体力も使います。特に風の強いところで進路がそれると広い舷側に風を受けてますます進路がそれる方向に曲がってしまうし、2人が同時に漕ぐ手を止めると、向かい風を受けてあっと言う間に艇が止まってしまいます。

全く休むことが出来ず、ただひたすら漕ぎ続けないと前に進まず、特に強い風を受けた時には押し戻されないようにその場に留まるために必死で漕ぐ感じです。川をカヌーで遡っているかのようです。

男女の体力差よりも向かい風の場合の艇の速度差の方が大きそうだと思ったので艇を総取替えして、男性が乗ったカナディアンカヌーの方が女性が乗ったベックフット号よりもたぶん遅いだろうと予想していたのですが、先ほどよりはスピード差が縮まったものの、今度はベックフット号の方が遅れるようになりました。

湖の真ん中を進んでいたのですが、岸沿いに進む方が少しは風が弱まるだろうか、遠回りしてでも岸沿いのルートを取ろうかとも思いましたが、地形を見るとこのあたりは湖が細くなっていて岸もほぼ直線的なので、風は湖いっぱいの幅を使って吹き抜けていそうで、やはりそのままひたすら風に耐えながら湖の真ん中を隠し場島に向かいます。

右手前方に橋が見えてきてからいつまでたってもその橋が右前方に見えたままで、なかなか近づいている気がしません。このあたりが一番苦しい時でした。ベックフット号の方は女性二人でもっと苦しい思いをしていたことと思います。

このペースだと暗くなる前にキャンプ場に戻るのは無理そうです。ひたすら向かい風の中を漕ぎながら、いろいろなエスケープ・ルートを考えていました。

遅れているベックフット号がバテバテでもう漕げないようであれば、冬にシュピッツベルゲン探検隊のベースキャンプにした狐鷹森に着けて、そこから車を呼んでキャンプに帰るのが良さそうです。漕ぎ続けることができるなら、出来るだけ進んで、暗くなる前に携帯でキャンプ場に連絡してディクソンおじさんの渡し舟(強力なモーター付き)に迎えに来てもらうことも考えられますが、これは出来るだけ避けたいです。後少しのところで暗くなってしまうなら、ヤマネコ島に着けて艇を隠して、陸路で(水位が下がってヤマネコ半島になっているので)キャンプに歩いて戻り、翌朝艇を回収することができます。

いずれにせよ、隠し場島までは何とか行って、そこから一度携帯でキャンプに連絡して、現在地と遅くなりそうなことは連絡することにします。隠し場島もかなり近づいて来ました。

その時、ベックフット号に一緒に乗っていたいーろらさんが「男女ペアにする方が速くなりそうですね」と言ってくれました。私はこの日ずーっとベックフット号のスピードを過大評価して男女の体力差を過小評価していたようで、最初から男女ペアでベックフット号とカナディアンカヌーに乗るのが結果的には最も合理的だったのですが、なぜか私のトンマ頭にはそれが思い付けなかったのです。静かなドミノさんと真昼のふくろうさんには本当に申し訳ないことをしました。

隠し場島の岩の1つ1つが見えるようになり、その形まで分かるようになり、ようやく先行するカナディアンカヌーが1620に島に到着しました。上陸して、双眼鏡でこの先のルートの風の具合や最短距離のコースを確認します。ここから先は島もたくさんあり、風を避けて遠回りでも岸沿いに行くか、最短距離でもうしばらく向かい風に耐えながら漕ぐか、迷うところです。湖の幅も広がるので、風も少しは弱まるだろうから、まずは後者のルートで行って、風がどうしようもないようであれば、岸沿いのルートに変えるというのが良さそうです。

私の携帯は圏外でしたが、いーろらさんのがつながったので、キャンプに現在地とここからまだ2時間くらいかかるであろうことを伝えます。

20分遅れくらいでベックフット号も隠し場島に到着しました。往路1時間だった隠し場島~北極間を復路2時間以上かかったことになるので、この先のキャンプ場までも往路1時間だったところを2時間かかるとすると、1840頃にキャンプに到着することになります。それだと暗くなり過ぎて無理そうです。ここから先、どれだけ今まで以上にスピードを上げられるか、向かい風がどの程度弱まるかに探検隊の命運がかかっています。

真昼のふくろうさんと私が交替して、カナディアンカヌーにいーろらさん、真昼のふくろうさん、ベックフット号に静かなドミノさん、COOTが乗って、女性軍には休む間もなく隠し場島を出発です。休まなくても大丈夫と言ってくださって、申し訳ないけど、とても頼もしいです。

段々とカナディアンカヌーの方が先行して差が開いてきましたが、ベックフット号も頑張ってできるだけ大きく離されないようについて行きます。スピードは今までよりどの程度速くなったのか、漕いでいるとそうはっきりは分からないですが、風は明らかにちょっと弱まったようです。

最短距離のルートを取って、向かい風に向かってひたすら漕いで行きます。多島海の一番外側の島に沿って南下し、ヤマネコ島が近づいてきました。かなりペースが速くなったようで、この分だと明るい内にキャンプ場に戻れそうになってきました。

1人で手漕ぎボートから釣りをしていた牛乳配達君にヤマネコ島の近くで遭遇し、そこからは一緒に漕いでキャンプに向かいました。もう全力で漕がなくても、手漕ぎボートのペースに合わせてもいいのが嬉しいです。

最後の半島を手漕ぎボートに続いて回り、キャンプが見えて、浮き桟橋に到着。ふーーーっ、疲労、安堵、達成感、充実感いっぱいの北極探検隊の帰還でした。

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