グランドサークル03: 酷暑と嵐のグランドキャニオンで逆登山を経験する

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雨模様の中、渓谷に降りるハイキングを決行する

今日は、丸一日かけてグランドキャニオンの崖を降りて「プラトーポイント」までハイキングの予定です。

早朝4時15分に起きて、出発の準備をしようとしたら、雨です。一応、お昼のお弁当や飲み物は用意して、朝食も終えましたが、まだ雨は止みません。

無料シャトルバスに乗ってトレイルの入り口まで行ってみると、ラバに乗って谷底に降りる「ミュールツアー」の客が集まっていました。黄色のポンチョを着ていますが、雨でも行くようです。

売店のおじさんに天気予報を聞くと、予報は知らないけど、このような天気で涼しいから歩くにはいいと言ってくれました。これで行ってみようと決心して、谷底へ向かう「ブライトエンジェル・トレイル」を、7時半に降り始めました。

最初の小屋で飲料水にホッとする

しばらく歩くとトンネルが2つあり、妻は、その先で引き返して、今日は1人で「ウェストリム」(断崖の上に断崖に沿ってつけられた道の西側)を巡ることにしました。

プラトーポイントまで歩くには水分が足りないので、また上に戻って買い足すべきかと思ったけど、ここを歩いたことがある会社の同僚が途中に水があると言っていたので、結局そのまま行くことにします。

最初はなだらかな巻道を降りて、崖の下まで来て、途中から土が白っぽいのから赤っぽいのに変わりました。リスやスズメが人懐こくて、触れてしまうくらいすぐそばまで来ます。

2.4kmを50分で歩いて最初の小屋に着きました。ここには飲料水とトイレがあり、どちらも利用しました。これで水は持って来たのを使わずに済みます。時々雨が少しパラパラするくらい曇っているので、暑くならなくていいです。

2番目の小屋で息子がリスに噛まれる

次の小屋までの2.4kmは40分で歩きました。ここの水は「飲料」とは書いてなかったけど、構わず飲むと、少ししょっぱいような気がしました。ここの立て札に、「朝7時以降に出発した人は、これ以上進むと日中の暑さが厳しいので危険」と書いてあります。でも今日は曇っているから大丈夫とします。ここでおにぎりを1つずつ食べました。

息子がリスにちょっかいをだして、噛み付かれて怪我してしまいました。腹をたてた息子は、リスを仕返しに蹴っ飛ばしてしまい、スカッとしたそうですが、あまりいいことではありません。妻が持たせてくれた消毒薬が役に立ちました。

3番目の小屋では晴れて暑くなる

そこから次のインディアンガーデンと呼ばれる小屋までの2.6kmは40分でした。すっかり降りて、下の木々の中で小川さえ流れています。ここは渓谷内の貴重なオアシスです。さっきの小屋でもミュールツアーに追い抜かれましたが、ここにもたくさんいました。

ここでまたおにぎりと、ぶどう、梅干し等を食べました。晴れてきて、とても暑くなってきました。水を手足顔につけると気持ちいいです。

プラトーポイントでコロラド川を間近に見る

ここから平坦な2.4kmの道を40分でプラトーポイントです。もう晴れているので本当に暑く、晴れと曇りの差は大きいです。タンクの水場でまた体を冷やして、息子は長ズボンから半ズボンに取り替えました。

プラトーポイントの岩の上に出ると、「ワーッ!」と声をあげたくらいコロラド川が近くに大きく見えて、やって来た甲斐というか、そこに着いたアメリカ人が「worth going back」と言っていたけど、その通りです。娘も息子も予想以上に良いと言ってました。

ちょうどラフティングのボートが2つ流れて来て、それが急流にさしかかるのも見ました。

右から左へ大きくコロラド川が流れ、上に崖がそびえ、とにかくいい景色です。

おにぎり、魚、梅干しなどを食べて、凍っているので冷たくて美味しい麦茶をたくさん飲んで、30分くらいプラトーポイントで休憩した後、崖の上を目指して、11時40分にひき返し始めました。

酷暑の中、スポーツ飲料を飲みながら帰り道を登る

暑い中、40分でインディアンガーデンに到着。ゆっくりしたいけど先は長いです。麦茶に水を足して出発。

ゆっくりめのペースで子供を先に行かせ、25分歩いては5分休憩します。次の小屋が遠く高くに見えます。あれは一番上の最後の小屋かと思ったくらい高い所にあります。

でも30分足らずでそこに着きました。下り40分のところを途中の小休止を入れても登り60分だからいいペースです。これなら17時までには崖の上まで戻れそうで一安心。ゲータレード(スポーツ飲料)が美味しくて飲み切ったので、水筒2つに粉末をとかして追加分を作りました。

そこから最後の小屋までが一番きつかったです。息子が一番先にどんどん行って、娘も先に行って、私は一番後ろからゆっくり登りました。日陰で1人で一度休んでゲータレードを飲み、娘が休んでいたのに追いついて、また一緒に飲みました。

ようやく小屋に着いて、息子は待ちくたびれて喉がカラカラです(水場の水を飲めばいいのに)。ここでまたたくさん飲んで、ゲータレードがなくなったので、残りの粉末で薄いのを作りました。疲れて食べる気はしないし、麦茶も吸収されない感じで、ゲータレードが一番嬉しいです。水で体を冷やして、子供達も懲りて1人1本ずつ水筒を自分で持って、最後の登りに出発。

そこからは日陰の区間が多くなり、気温も少し下がって歩きやすくなりました。25分歩いた所でとても景色が良くて座り心地のいい岩の所で3人で休憩。子供達は、おにぎりも食べ、ビーフソーセージが美味しくて、息子は3本も食べました。ちょっと長めの休憩の後、出発。

妻と合流し、嵐の中、崖の上まで登り切る

25分歩いて、もう一度休憩しようかという時に、迎えに降りてきていた妻と合流しました。妻はウェストリムをほとんど歩いて、一度キャンプに戻りカレーを作って、買い出しをして、迎えに来て、そろそろ戻ろうかと思った時に先頭の息子を見つけたそうです。

アプリコットとプラムのフルーツが美味しくて、これなら食べられます。冷たい麦茶もOKです。だんだん天気が悪くなってきたので、出発。

もう涼しいです。雨がパラパラしてきました。突然、突風がやってくる音がして、ドッと風が来ました。砂嵐のようです。口を閉じては苦しくて息ができないので、口の中がジャリジャリになりました。

でも涼しいです。ここまで来ていれば、もう嵐になっても不安はありません。最後は本降りになったけど、そのまま登り切り、16時50分にリムに到着しました。

プラトーポイントまでは3時間40分で降りましたが、帰りは5時間のハードな登りでした。

キャンピングカーに戻ってホッとする

リムを少し歩いて、ブライト・エンジェル・ロッジの売店に寄って、そこのバス停から無料シャトルバスに乗り、ぐったり疲れてキャンプ場に着きました。雨ですっごく寒い中、急いで車まで行って乗り込むと、ホッとしました。

シャワーを順番に浴びて、まだ動悸が速く、呼吸も乱れた感じが続いているけど、カレーとビールが美味しかったです。

食後、日没を見にウェストリムへ向ったけど、最後に日が沈むところもバスもちょっとの差で逃してしまい、またリムをブライト・エンジェル・ロッジのバス停まで歩いて、景色を眺めて、キャンプへ満員のバスで帰りました。

娘が星がすごいと言うので見に行くと、カシオペア、白鳥座、さそり座、それに天の川までしっかり見えていました。

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