サレルノ寄港:世界遺産でレモン名産地のアマルフィ海岸

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サレルノから海路でアマルフィへ

朝6時頃、サレルノに入港する際はまだ暗く、街明かりがきれいでした。

サレルノ寄港中に一番行きたいと思ったのは世界遺産のアマルフィ海岸です。断崖絶壁に付けられた道路を通るバスで街から街へ巡りたいところですが、混雑する夏休み中、狭い道で渋滞が危惧されるし、そもそもバスの切符を入手するのも難しそうです。

船の寄港地ツアーも同じ理由からか、アマルフィ海岸方面への良いツアーがありません。

そこで、アマルフィ海岸の中心的な街であるアマルフィだけに行き先を絞り、船で行くことにして、サレルノ〜アマルフィ間の定期船を日本から往復予約しました。

アマルフィ行きの船の乗り場まで2km以上離れているので、バスで行こうとしましたが、カードや現金では乗れず、あらかじめチケットを買っておかないとダメでした。

歩いて向かっていると、本降りの雨となり、遠くで雷も鳴っています。船が欠航になる心配もありましたが、出航15分前に着くと大勢待っていて、ちゃんと船は出るようで良かったです。

アマルフィ海岸沿いに進む船からは、崖や急傾斜の土地に白っぽい家々がびっしり並んだ街がいくつも見えました。建物は思ったほどカラフルではなく淡い色です。

船は40分ほどでアマルフィまで来ました。かなり遠くからでもアマルフィ大聖堂(ドゥオーモ)の鐘楼が見えていました。

崖にへばりつくような建物がアマルフィらしくて素敵です。

上陸する頃には雨が上がっていて、もう傘は要らなさそうで良かったです。

アマルフィ大聖堂

まずは、ドゥオーモ広場から階段を登ってアマルフィ大聖堂を目指しました。

無料の堂内を見た後・・・

有料エリアにあるイスラム風の「天国の回廊」と・・・

一番印象的だった地下礼拝堂を見てまわりました。

街歩き

次に、メインストリートを山の方へ歩いて行くと、両側にいろんなショップが並んでいて楽しいです。狭い道なのに時々車も通りました。

お店が途切れたところで引き返して、海に向かって左(東)の方へ海岸沿いに歩き、岬の先端にあるアマルフィの塔まで行ってみました。

その先(さらに東)にも崖下にへばりつくような家々と狭い道路が続いています。

振り返って見ると、ここからのアマルフィの街の眺めも素敵で狭いビーチも見えます。

そこから海岸沿いに港を過ぎて街の反対(東)側まで歩いて行き、振り返って街とアマルフィの塔を眺めました。

特産のレモン

アマルフィで絶対に見たい所は一通りまわったので、名物のレモンのかき氷(€15)で一休みしました。

今日は気温は低めですが湿度が高く蒸し暑いので、レモン味が効いたかき氷は美味しかったです。

でも、隣で食べていた人のこちらの方は€10でもっと安いのに、もっと美味しそうに見えました。

古代造船所跡のコンパス

入り口が分からなくて少しウロウロしましたが、古代造船所跡の博物館を見学しました。

一艘の大きなボート以外はほとんど展示物がないようなしょぼい博物館でしたが、おもしろい物を見つけました。

磁気コンパスが発明される前に古代中国で考えられた指南車というコンパスです。

現代の自動車のディファレンシャルギアと同じ原理で2つの輪の回転差を利用して、どの方向を向いても上に乗った人形の指が常に南を指す機械式のコンパスなのです。

こちらは磁気コンパスですが・・・

中世の地中海でアマルフィは航海技術の中心地の一つだったので、ヨーロッパで航海に応用した最初期の磁気コンパスと言えるものです。

名物を味見

残りの時間で、またメインストリートを散策しました。

名物の白い饅頭みたいなレモン菓子と揚げた饅頭みたいなのを食べてみると、お菓子の方はなかなか美味しい味でした。

いろいろ買い食いしてお腹があまり空いていないので、ランチは食べないまま、いくつかお店をのぞいて、レモン柄のパスタ皿を一つ我が家用のお土産に買いました。

サレルノに戻る

サレルノへ戻る船が少し遅れて出航すると、アマルフィの港を出たところに、4本マストの豪華クルーズ帆船スター・クリッパーが錨泊していました。

すっかり晴れたアマルフィ海岸の景色を楽しみながら、ノルウェージャン・エピックが待つサレルノに戻って来ました。

街の背後の高台に見えるアレキ城に登れば景色が良さそうですが、元々そこまでの時間はなく、サレルノ大聖堂(ドゥオーモ)だけでも見ようかと思っていましたが、船が遅れてその時間も厳しくなったので、また2kmあまり歩いて船に戻りました。

サレルノ出港

門限時刻を過ぎて3名ほど船のアナウンスで名前が呼ばれ、出港予定時刻を少し過ぎてから急いでやって来た2名の女性が乗船し、その直後にタラップが片付けられて出航しました。

こういう時は、大勢の人が船のバルコニーやデッキから見ていることが多いです。

出航時に、『誰も寝てはならぬ』、『オー・ソレ・ミオ』、『タイム・トゥー・セイ・グッパイ』など、イタリアらしい歌をスピーカーでターミナルから流して見送ってくれたのは、ちょっと感動でした。

港を出た後、水先案内人を回収するためのパイロットボートが、ちょうど真下に接舷するところをライフボートの隙間から見ました。

その後もずっとバルコニーに座ったまま、アマルフィ海岸の景色を楽しみました。

ナポリ周辺の景色

そのうちに前方にカプリ島が見えてきました。学生時代にこの島に渡って青の洞窟を見た懐かしい島です。

カプリ島に近づくと、島とソレント半島の間から、ヴェスヴィオ山も望めました。

朝の雨がウソのように晴れ渡り、ナポリ周辺の景色を楽しめてラッキーでした。

フェアウェル

その晩は、予約しておいた『レッド・ホワイト・ブリティッシュ』という激しいダンスと歌が満載な楽しめるプロダクションショーを観ました。

ショーの後に、船のスタッフが勢揃いして出てくるクルーズ終盤の恒例のフェアウェルがありました。

明日はとうとう最後の寄港日です。

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