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シャチの群れとザトウクジラを見る
「右舷にシャチの群れが出ました。」との船長のアナウンスで、1日が始まりました。
すぐにバルコニーに出て探すと、シャチは船首の方に行ってしまったので、パルカを着て6階デッキに出て、写真や動画を撮りました。
そのうちにザトウクジラも現れて、どちらもじっくり見られるように、船長はル・ボレアル号を停船してくれました。
シャチはぜひ見たいと思っていましたが、前回のクルーズでは出なかったそうなので、見られてラッキーでした。
船はまた動き出して、今日の最初の目的地に着くと、ここでもクジラが船のすぐそばに現れてくれました。
ゾディアックで野生動物と氷山に接近
午前中は、南極半島西岸の南緯64.27度にあるブリアルモント入り江（Brialmont Cove）で、今回初めてのゾディアック・クルーズをします。
まず、ありったけのゾディアックをクレーンで水面まで降ろしていました。
クレーンに吊られたゾディアックに乗っているのは、操船するナチュラリストだけで、船客は、船尾のマリーナからゾディアックに乗り込みます。
今日は、風も波もほとんど無いので、波しぶきをかぶる心配はなさそうですが、海の上にじっと座っていることになるので、下は４枚、上は5枚、しっかり着て、ネックウォーマーも付けて寒さに備えました。
順番が来て乗ったゾディアックの床には、透明度が非常に高い氷の塊が置いてありました。
私たちが見たり触ったりできるように、ナチュラリストが海に落っこちそうになりながら拾い上げたものとのことです。
出発してまもなく、すぐ近くにジェンツーペンギンの群れがやって来て、ゾディアックの周りをグルグル泳いで大サービスしてくれました。
次は、ちょっと離れた所にクジラが現れたので、そちらに向かいましたが見失い、再度現れたところで、割と近くまで行って写真にも撮れました。
その後、キョクアジサシが飛んできました。
この鳥は、北極と南極の間を行ったり来たりする恐るべき長距離飛行をする渡鳥です。
そもそも氷山を見に来たのに、野生動物ウォッチングにたっぷり時間を使いましたが、南極ならではの動物やその生態を見られて良かったです。
後半は、色々な形であちこちに浮かんでいる氷山を見てまわりました。
氷山にはたくさんの縞模様があって、その由来の説明などをナチュラリストから聞きました。
宝石のように青々とした小さな氷山を見つけて近寄りました。
水の中の氷まで青々としているのに感激です。ナチュラリストの人もこれは珍しいのか、写真を撮っていました。
この入り江自体、エクスペディション・リーダーの人も初めて来た所らしいです。
ル・ボレアル号に戻るのに、わざと氷がたくさん浮かんでいる水面を選んで、チャラチャラと気持ちの良い音をたてながら走りました。
他のゾディアックよりもかなり遅刻して船に戻りましたが、南極ならではの体験をたっぷりできて大満足です。
船室に戻って着替えた後、クジラとイルカについてのレクチャーを聞きました。
今日のランチは、イタリアン・デーで、シーフード・パスタやティラミスが美味しかったです。
景色の良い雪原をハイキング
午後は、南極半島西岸の南緯64.3度にあるポータル・ポイント（Portal Point）に上陸しました。
上陸地点には、英国南極測量隊が使っていた避難小屋の跡があり、そこから少し歩いた所に2種類のアザラシがいました。
右の雪の上に寝ているのが、ウェッデルアザラシで、左の岩の上に寝ているのが、オットセイです。
雪の斜面に付けられた道をジグザグに登って行くと、良い景色が広がって来ました。上に登ると稜線の反対側の景色も眺められておもしろいです。
稜線は雪庇になっているので、赤い旗を越えないようにと注意がありましたが、反対側の斜面が見える所まで行って振り返ると、確かに恐ろしげです。
さらにもう一つの丘の上まで登って来ました。振り返ると、遠くまで大雪原が広がっています。
丘の上から船の方を眺めると、ここでもクジラ（右下）が現れて、カヤック（左上）に乗っているグループも見えました。
今日は穏やかな天気なので、カヤック組も楽しかったことと思います。
気温がプラスで風が無く、日も少し照ったりして、歩いていてとても暑かったので、南極の雪を少し食べてみました。
上陸する時にこんなに天気に恵まれて本当にラッキーでした。
美味しい夕食と楽しいショー
今日も、夕食前に展望ラウンジで南極カクテルをいただき、夕食は、昨日とは違うネタの握り寿司やメインのターキーをいただきました。
ル・ボレアル号でも基本的に毎晩、シアターで何かのショーがあるのですが、南米クルーズ中のラス・ベガス風の豪華なショーに比べると、こじんまりとしていて、観客も少ないです。
でも、今晩のショーは、5大陸をテーマにいろいろな国の踊りを披露してくれて、とても楽しめて良かったです。
