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航海灯を点けて出航し、運河の上で日の出を見る
まだ暗い7時頃、航海灯を点けてエーグ・モルトを出航しました。探照灯は使わず、暁のほのかな明かりを頼りに、狭い水路をゆっくり進みます。
全く風が無いので、鏡のような水面に朝焼けが反射して、静かで素晴らしい景色でした。今回の運河クルーズの中でも特に印象に残っている1シーンです。
岸辺に野生の馬がいました。この辺りの馬は、白馬ばかりで格好いいです。(こちらの記事によると、カマルグ馬というそうで、厳密には半野生馬とのことです。)
太陽が顔を出しました。この辺りからローヌ河口デルタのカマルグ湿原が始まるので、運河のすぐ向こう側にも水面が広がっていて、それを朝日が赤く染めています。
運河最東端に近い街でのんびりお昼を過ごす
出航して2時間半ちょっとで、水路の分岐点がありました。左がローヌ・ア・セット運河の続きで、オラ号はこちらに進みますが、実は、この運河の終点には堰があって、ボートはローヌ川に出られません。
右に行くとロックがあり、それを抜けるとプティ・ローヌ川(Petit Rhône)に出て、それがローヌ川につながっています。我が家が乗船する前に、ローヌ川を下って来たオラ号は、ここを通ってローヌ・ア・セット運河に入りました。いつかこちらも通ってみたいものです。
4時間半ずっと休みなしにオラ号を走らせて、お昼前に、ローヌ・ア・セット運河の最東端に近いベルガルド(Bellegarde)の街まで来ました。
下の写真の影は万歳していますが、まだ操船に慣れていなくて、船と船の間に縦列駐車のようにオラ号を停めるのに、ギアをニュートラルにするのが早過ぎたのか、手前の船にぶつけそうになってしまいました。
スープとスパニッシュオムレツのお昼を済ませ、街の散歩に出かけて、教会を見たり、スーパーで地元のワインを買ったりして、15時頃までのんびりと過ごしました。その間、17kmくらい走るのが日課のウーカスは、ランニングに出かけました。
聖地巡礼者の街に停泊する
今回の運河クルーズは、このベルガルドで折り返して、この後、西へ西へと進むことになります。
この辺りの運河の土手の上で茶色の動物を何度も見かけました。カワウソかビーバーだそうです。写真を撮ろうとすると、すぐに水の中に飛び込んで潜ってしまうのですが、下の写真に泳いでいる姿がかろうじて写っています。
ベルガルドから1時間ちょっとで、午前中に通過したサン・ジル(Saint-Gilles)の街まで戻って来ました。
ここには驚くほどたくさんのプレジャーボートが係留してありましたが、今はシーズンオフなので稼働はしていません。
オラ号も今夜はここに停泊します。今度はうまく着岸できました。
キリスト教の一大聖地であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン)への巡礼路が、このサン・ジルの街を通っています。多くの巡礼者が訪れる教会は、赤い扉が印象的でした。
教会の周りの古い街並みを散歩していると、HOTEL DE VILLEと書かれた立派な建物がありました。ホテルのようにも見えますが、これはフランス語で市庁舎の意味です。
今回のクルーズ中、街に寄港する度に、教会と市庁舎を見る機会がありましたが、どの街でもこの2つが、ほとんどの場合、一番立派で目を引く建物でした。