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跳ね橋が開くのを待って、リビナから出航
船での1泊目、5時には目が覚めて、6時には起きました。この日の朝食は、目玉焼き、ケフィア、パン、チーズ、ハム、シリアル、サクランボ、コーヒーです。
リビナのボート基地は、一体どうしてわざわざこんな所に造ったのだろうと思うような場所にあります。川がY字に分かれている真ん中にボート基地があり、3つの水路にはそれぞれ低い橋があって、橋が開かないとどこへも行けないのです。
今日はY字の右上の方に行くのですが、そこにある黄色の橋は、8時以降1時間毎に開きます。8時は慌しいので、次の9時に合わせて出発することにしました。8時に橋が開くのを歩いて見に行ったけど、通るボートが無い時は開かないようです。
9時前に他の2隻のボートも一斉に出航し、まだ数分あるので、橋の手前で開くまでしばらく漂いました。船は、動いていないと舵も効かないし、風に流されたりするので、お互いにぶつからないように漂うのは少々面倒なのですが、橋を開けてもらうには、こうやって「通りたいんだぞ」とアピールしておく必要があります。
ようやく橋が上がり始めました。同じボート基地から出航した3隻の中では、我が家が最後に通過しましたが、その後でもう1隻来たヨットは、マストを開いた橋桁にぶつけないように、さらに狭い幅を通らなくてはならないので、気を遣いそうです。
川をほぼ独占して進み、運河に入る
船に速度計は付いていませんが、エンジン回転速度計が1600rpmになるようにエンジンレバーを調整すると、静水では最適な巡航速度の8〜9km/hくらいになります。
前の2隻はそれより遅めの速度で進んでいたので、そのうちに両方とも追い抜いて先に行きました。釣り用の小舟はちらほら見かけますが、前に英国ノーフォークで船を借りた時と違って、他のモーターボートやヨットにはめったに出会いません。川をほぼ独占状態です。
睡蓮の花が岸辺に咲いています。両側とも岸に近づき過ぎると、水草をプロペラにからめてしまうので、基本的にマリーナなどの桟橋のある所にしか接岸できないのもノーフォークとの大きな違いです。
1時間半ほどで、下って来たシュカルパヴァ川の河口まで来ました。ライセンス無しで海に出ることは禁止されているので、ここからはノガトゥ川を遡ります。今日の最初の関門です。
どこまでもフラットな土地で、どこに川の入り口があるのかもすぐには分かりませんが、航路ガイドブックに従って、2番目と3番目の赤いブイの間を大きく右に回り込みました。
関門は難なく通過できたようです。今度は川を遡るので、先ほどまでとは逆に、水路の左側が赤いブイ、右側が緑のブイになりました。
20分ほどノガトゥ川を遡った所で、今日は、エルブロンクの街を目指して、ヤギエルロンスキ運河に入ります。明後日にまたここに戻って来て、この川の続きを進む予定です。川から狭い運河に入る所に釣りボートがいましたが、特に問題なく通過しました。
運河を走りながらランチを食べ、エルブロンクに到着
今日のランチは、どこか岸に着けてゆっくり食べるつもりでしたが、お昼の時間になっても適当な場所が無かったので、結局、運河を走りながら、サラダ、ニジマスの燻製、ちらし寿司、デザートに杏、チェリーのジェリーを食べました。
ヨットと違って航行中でも傾いたりしないので、走りながらの料理や食事も難なくできましたが、昨日リビナのお店では大した食材が買えなかったので、日本から非常用に持って来ていたちらし寿司の素をさっそく使うことになりました。
ヤギエルロンスキ運河が終わり、エルブロンクの街の方へ少し川を遡った右手に、今日の停泊場所の候補のマリーナの1つ目がありました。マリーナに入ってすぐの浮き桟橋の停めやすい所が空いていたので、そこに係留しました。
英語は通じて、船の大きさと人数に応じた停泊料が約660円、電源を使う追加料金が約300円でした。ところが、船の電源ケーブルを桟橋の専用差込口につないでも電気が来ません。いくつか違う差込口も試してみましたが、どれもダメです。
マリーナの人に聞いても、はっきりしたことはよく分かりません。ウーカスさんに電話すると、マリーナに入ってすぐの浮き桟橋に繋いでいるなら、そこには電気が来ていないから、場所を変わらないとダメとのこと。それは面倒だし、電気が無くてもティファールが使えないなどの多少の不便があるだけで、冷蔵庫を含め船としては全然問題なしとのことで、そのままにすることにしました。
エルブロンクの街をたっぷり歩いて観光する
まだ13時です。気温は30℃くらいもあり一番暑い時間だけど、エルブロンクの街まで3kmほど歩いて行って、明朝に通る予定の跳ね橋を偵察し、教会をのぞいたり、塔に登ったりしながら、旧市街を見てまわりました。
今日のマリーナも、昨日のボート基地でのデポジットの支払いも、牛乳などを買ったお店も、田舎に来てからはクレジットカードが使えず、この調子だとクルーズ中に現金が不足するかもしれないので、エルブロンクの街にいる間にもう少し両替しておく方が良さそうです。
ツーリストインフォメーションで両替できる所を聞いたら、今日は日曜日なので、トラムに乗ってかなり離れたショッピングセンターまで行かないと開いてることろがないそうです。明日もエルブロンクに停泊するので、両替は明日することにしましたが、マリーナに帰るのに、そのトラムに乗れば近くまで行けることが分かりました。
夕食は、ウーカスさんがお勧めしていた川沿いのパブに行きました。建物も内装も良い雰囲気です。黒ビールを頼んだらアイリッシュのマーフィが出て来て、ポーランドの黒ビールの方が美味しいと改めて思いました。
脂分の多いものをたっぷり食べてお腹いっぱいです。
既に7km以上も暑い中を歩いてクタクタですが、スーパーで食料や水の買出しをして、トラムでマリーナの近くまで行き、橋を渡ろうとしたら、何と、橋が歩行者禁止になっています。
ガーン。またトラムで街まで戻って、別の橋を渡って、重たい荷物をかついで何キロも歩かないといけないのでしょうか。
Google Mapで確認すると、自動車専用橋の隣に点線の橋があります。これがもしかしたら歩道橋かもしれないと期待して、川に向かって行くと、それは鉄道用の鉄橋でした。ガーン。2度目のショックです。
諦めきれずに川のすぐ側まで行ってみると、なんと、鉄道橋の横に、細いけど嬉しいおまけのような歩道橋が付いていました。やれやれです。
スーパーで買って来たイチゴにミルクをかけて食べて、暑い中を8kmも歩いてかいた汗を快適なシャワーで流して、船での2晩目を迎えました。