ツバメ合宿2日目: 松崎→安良里

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何と珍しいことに私が一番遅く起きました。と言っても6時前です。大潮の満潮時で海面が岸壁ぎりぎりのところまで上がってきていて、一度上陸した航海士が岸壁からそびえ立っているヤマネコ号に戻れなくて困っていました。

漁から戻ってくる漁船を待ち構えておこぼれをねらう人がだんだんと集まってきました。我が家も当然首を長くして待ちます。いつもは6時頃に戻ってくるらしいですが、今日は遅れているようです。魚が獲れなくてねばっているのだろうとか、いや大漁だから遅れているに違いないとか、皆が思い思いのことを口にしてにぎやかです。野良猫も2〜3匹集まってきました。

P803187030分くらい遅れて漁船が姿を現しました。甲板には魚がたっぷり入った箱がたくさん積んであるようです。氷の塊を満載したトラックもやってきて、のこぎりやハンマーで砕いて魚を冷やすための氷を大量に作っていき、並べられた箱にどんどんぶちこんでいきます。氷は冷たいけど、それを砕く人の身体は暑くてたまらないのでしょう。時々ホースから流れる水を頭からかぶって身体を冷やしています。漁船に乗っている漁師も年配の方ばかり。魚を船から降ろし、氷を詰めて、トラックの荷台に積んで、どの作業も重労働です。

P8031882野良猫が警戒しながら近づいて来て、さっと魚を加えて逃げて行く様子が面白かったです。

P8031894T船長が漁船の人たちと顔なじみなので、おかげ様でツバメにもフレッシュな魚のおすそ分けをいただくことが出来ました。大きなシイラと刺身で食べられるように獲ってすぐ血抜きしてあったサバです。

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P8031901ヤマネコ号乗組員の宿の炊事場をお借りして航海士が魚をさばいて、豪華な朝食となりました。シイラ(マヒマヒ)は、比較的人気のない魚のようですが、釣れたばかりの新鮮なのは刺身にしてもムニエルにしてもとってもおいしいと思います。

P8031905お腹いっぱいになったけど、ヤマネコ号からの差し入れの“ところてん”を田舎食いしたり、文明(アイスクリーム)を味わったりして、午前中をのんびりと過ごします。

11時頃になってようやく出港です。ヤマネコ号は、静浦に戻る前に少し南に行ったところにある岩地(いわっち)という所で錨を降ろして、お客さんが泳げるようにするそうです。今回は残念ながら泳ぐ用意はしてこなかったので、ツバメは場所だけ偵察に行きました。ヤマネコ号がアンカリングした所は、何と去年の夏に松崎からシーカヤックのツァーで来て皆でスノーケリングをした場所でした。錨を降ろしたヤマネコ号の周りをツバメで一周してから、お別れして安良里に向かいました。

昨日と風は同じくらいだけど、波は穏やかです。もっと大きなセールも上げられたけど、怠惰(笑)にまたストームジブにして、遠回りしながら安良里にまだちょっと早いけどというくらいの時間に戻りました。

いったん岸壁に着けた所で、漁師のおじさんが網をつくろっていました。今回はトローリングでは一匹も魚を釣り上げられなかった(針にかかったのがいたのですが、たぐり寄せる間に逃げられてしまいました)ので、仕掛けを見てもらって、悪い所を直してもらったり、こうしたら釣れるというアドバイスをたくさんいただきました。P8031919

お昼を食べて、ツバメをブイに係留して、安良里を出発。伊豆長岡温泉のお風呂でまたT船長とご家族の皆さんと再会して、夕食をまた沼津漁港で食べて、充実した週末をしめくくりました。

今回は帆走を目的とするよりは、海と船との生活を楽しむという感じのイベントとなりました。近場の松崎だからこそたっぷりと時間があって、そういう楽しみが出来たように思います。

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コメント

  1. 大森 より:

    さっそくのレポートをどうもありがとうございます。今年は、事情で全然時間がとれず、この時期で初めてのセイリングとなり、皆さんには、申し訳なく思いますし、私自身も悔しい限りです。しかし今回はとても楽しく過ごすことができました。8月はほぼ全部の土日にフネにいけそうですし、13日から17日も連続してフネで過ごせそうです。また、この時期はフランスから知人の船乗りがくるようですので、彼らと乗っているかもしれません。皆さんも、いらしてください。

  2. ケルン より:

    3年くらい前、ツバメでとれたシーラを十五夜の月を見ながら食べたことを思い出しました。おいしかったし、シーラの色が、泳いでいるときと、水から上がったときと、もっとあとで変わったのもよく憶えています。
    書いておられるとおり、帆走自体の時間は少なめでも、沿岸のあちこちで交流を深めた様子ですね。ひたすら帆走を楽しむのも良いけれど、このような交流もとてもすてきなことだと思います。
    ��ヨットって、関係ない人には、どうしても接点がない世界と思われてしまいますし)

  3. COOT より:

    おお、8月中にまたツバメ合宿ができそうで嬉しいです。よろしくお願いします! 岩地でアンカリングしてスノーケリングもしてみたいし、清水の新しい停泊場所も試してみたいですね。
    本当に今回は「沿岸のあちこちで交流を深めた」のがテーマのようなツバメ合宿で、とっても充実感・満足感が高かったです。同じ船、同じ場所、同じ顔ぶれでも、何かしら新しいことが起きるのが嬉しいです。

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