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5時過ぎに起きて、漁船の水揚げを待ち構えるために港に行きました。ヤマネコ号のメンマストに登ると、港外の定置網の近くに漁船が見えます。まだ魚を獲っているようです。
クロストリーズの上に立って、港を出入りする船を眺めていると、ちょうど日の出を迎えました。
漁船が戻ってきました。どうも今日はシイラばかり獲れているようです。シイラが網に入ると他の魚は出てしまってこうなるそうです。
昨晩一緒に夕食をした漁師のYさんがシイラを刺身で食べられるようにその場でさばいてくださいました。宿の網元の方から昨日差し入れいただいた他の刺身もたっぷりあります。7時過ぎに予定よりちょっと遅れて出港した後、船上で、朝からとっても豪華な刺身とおにぎりの朝食をいただきました。
松崎からはアミヨットクラブのS青年とARCの真昼のふくろうさんも加わって、総勢11人で神津島を目指します。海図を広げて、三角定規とディバイダを使って、進路と距離と到着予想時刻を割り出しました。
まるでスコットランドのような伊豆西海岸の景色を堪能しながら南下します。石廊崎を周り、朝のおやつにフルーツジェリーを食べて、いよいよ本土を離れて神津島を目指す進路を取りました。
良いアビーム(真横から)の風が吹いているので、3枚のジブと2枚のステースルも上げて、フルセールで走ります。風をはらんだセールがとっても美しいです。
素晴らしいスピードで心地良い音をたてながら舳先が水を分けていきます。力強くヤマネコ号が進みます。
アスリートさんが仕掛けたトローリングにメジマグロがかかりました。
子供達3人は、昨晩は自分たちだけの部屋で遅くまで遊んで盛り上がっていたせいか、揺れる船の上でもぐっすり眠っています。彼らが睡眠不足を船上で補っているうちに、神津島に近づきました。
良い風を受けて快走してきたので、予定よりも早く14時前に神津港に接岸しました。海の上では風に吹かれて快適でしたが、一歩上陸するとコンクリートの照り返しでクラクラしそうな暑さです。
港の反対側にあるエアコンの効いた観光案内所まで歩いて行ってしばし休憩します。お盆の最盛期ですが、1部屋だけ空いている宿が見つかりました。宿宿泊組とは16時に温泉保養センターで落ち合うことにして、ヤマネコ号宿泊組のNPさんご一家、S青年、COOTの6人は、島の地図とバス時刻表を眺めながらどうするかを相談します。子供たちは海水浴がしたいし、私は西海岸沿いに歩くのも面白そうだけどこの暑さだし…。結局、NPさんが、島の西海岸沿いにほとんど北端の赤崎という所まで行く発車間際のバスに乗っちゃおうと言い出して、皆でその案に飛びつきました。
島には一周道路は無く、海岸沿いの道路は西側にしかありません。港は島の西南側にあるので、そこから赤崎までバスで行けば、海岸沿いの主な観光ポイントを炎天下に歩くことなく見ることができます。うずまき岩、沢尻海水浴場、後で行く温泉保養センター、長浜の海中プール(写真)…。ガラガラのバスだったので、運転手のおにいさんもおしゃべりに加わって楽しかったです。地図にあるドンタクハウスというのは何だろうと思っていたら、バーベキュー場でした。島ではバーベキューのことをドンタクと言うそうです。
終点の赤崎は、島の写真を見て一番行ってみたいと思っていたところでした。島と岩の間の海峡が絶好のスノーケリング場になっていて、そこを中心に木製の遊歩道が造られています。乗って来たバスが引き返すまで15分しかなく、それを逃すと1時間後の最終バスになってしまうので、大急ぎで歩いて見て回った後、バスに乗るまでに超特急でかき氷を食べました。いつかここでもっとゆっくりと時間を取って、スノーケリングを楽しみたいと思いました。
ちょうど海水浴客も引き返す時間なので、バスは超満員です。その中でかき氷の残りを何とか食べて、ヤマネコ号の停泊場所で「降ります!」と叫んで、バスを降りました。NP家は海水浴にビーチに向かい、S青年と私は温泉に行く支度をして、三たび同じ運転手のバスに乗って温泉保養センターに引き返します。
猛暑の一日の最後にゆっくりと温泉につかってさっぱり。港に戻るバスが出るまでさらに小一時間待っている間、素晴らしい日没を見ることができました。
港に戻り、小さな街を歩きながら、明日の食料の買い出しをして、夕食の場所を探しますが、どこもお盆で満席です。ようやくランチ中心のようなお店を見つけて、暑さと船旅の後で皆食欲もいまいちなので、ラーメン、チャーハン、サラダ、ピザの類いで夕食としました。
ちょうど島の盆踊り大会の夜だったので、S青年と私はそれを見物に行きました。小学生の女の子ながら太鼓を見事にたたいていたのがとても印象的でした。
船に戻ると船室は熱気がこもっていて暑いので、デッキの上で野宿することにしました。ちょうどペルセウス座流星群の夜でもあるので、星空を眺めながら寝れば流れ星をたくさん見られるかもしれません。ところが夜中に雨が降り出したので、私は船内に入って後は左舷船尾の寝棚で寝ました。NPさんは雨が上がった後、またデッキに戻ったそうで、その後実際に流れ星をいくつも見たそうです。うーむ残念!