この記事は約6分でお読みいただけます。
全長54フィートの2本マスト・スクーナー「帆船Ami号」をアーサー・ランサム・クラブ(ARC)で3日間借り切りました。ARCでの船の名前はもちろん「ヤマネコ号」。今回の最大のテーマは夜間航海なので、名付けて「ヤマネコ号夜間航海イベント」です。
いつもよりしっかり準備して、全16ページの立派な(^^)“しおり”も作りました。実は自分のパソコンをWindowsからMacに移行したので、新しいワープロの練習にちょうど良い題材になったのと、2週連続で週末は天気が悪くて家にいたので、かなり凝ったしおりが出来上がりました。NPさん、Minnowさんと1つ1つのロープの名前やビレイピンの位置を思い出したり調べたりする時間も楽しかったです。
いよいよ待ちに待った当日、朝9時半に我が家の最寄り駅でケルンさん、真昼のふくろうさんをピックアップして、沼津港でちょっと早めの昼食にしました。夕食も沼津港に来るけど、ここは魚がおいしいので、何度でも食べたいところです。先週のツバメ合宿の帰りに入った「むすび屋」というお店、ここは丸天ほど大量ではないけど、味は良いです。先週品切れで食べ損なった「かさご煮付け定食」は、今日も売切れで残念でしたが、「刺身盛合せ定食」もおいしかったです。店を出る頃には、外に長い行列が出来ていました。ちょっと早めに来てラッキー。
13時過ぎに静浦漁港に着いたら、ちょうどヤマネコ号が入り口に近い岸壁に移動してきたばかりのところでした。sugachanご夫妻とどりすけさんは既に到着していて、すぐにバスでTitmouseさんとARCイベント初参加のカモノハシ族ダックフードさん、オプティーさんも到着して「もう知り合った」をしました。
出航に備えてヘッドスル3枚を取付ける作業をバウスプリットの上でやっていたところ、ふと気づくと腰に付けていたデジカメケースの中が空っぽになっています。ガーン、5ヶ月程前に買ったばかりのデジカメを海の中に落としてしまったみたいです。これから3日間のイベントの写真も撮れないし、ああ大ショックです。
私がうなだれて航海士に何が起きたか白状して怒られていたら、sugachanが「3点セットがあればもぐって取って来れますよ」とのこと。明日はスノーケリングをする予定だったので、3点セットは持って来ています。sugachanは、本当にそれを付けて、港の中なのでそうきれいではない海に飛び込んでくださいました。運悪く大潮の満潮に近い時刻なので、水深は4mくらいありそうです。底の方は暗くてカメラのありかが見えないかもしれません。フィン(足ひれ)は、sugachanが趣味のダイビングで普段使う物の1/3くらいの長さしかなくて潜りにくいところ、何度もダイブしてくださって、とうとう片手にデジカメを持って浮上して来ました。(写真撮影:どりすけさん)
皆で拍手喝采です。本当に本当にありがとうございました! 沈んだツバメ号を引き上げるために何度もダイビングしたジョンにちなんで、sugachanには名誉ある「ジョン」のミドルネームを皆で差し上げました。(このブログのレポートが写真付きなのも全てsugachanのおかげです。)
最初からとんだハプニングで、予定を少し遅れて14時過ぎに静浦漁港を出港しました。1日目だけ参加のsugachanにさっそく舵輪を握っていただきます。沼津はすぐですが、練習のためフェンダーを全てはずして船内にしまいました。まだ帆は上げずに機走ですが、ビレイピンにロープを止める練習をします。
沼津港の手前のビーチでは、凧に引っ張られてサーフィンをしている人達がいました。へえー、ちゃんと風上にも上れるようです。氷結した湖の上でアイスヨットを初めて眺めているツバメ号のような気持ちで、カイトサーフィンなるものをポカーンと見ていました。
沼津港の入り口の水門が見えてきました。「びゅうお」という名前を持っているこの大型水門の下は、ヤマネコ号よりもマストが高いツバメは、ぎりぎりで危険なので通れないところです。地震の後の津波の危険がある時や台風の時にはこの水門が閉まって、背後の沼津の街を洪水の危険から守ります。
入港接岸に備えてフェンダーを左舷にぶら下げます。フェンダーに付いている細いロープを手すりに結びつける時には「クラブヒッチ」を使います。ツバメにしろヤマネコ号にしろ、ボーイとして乗船した乗組員が最初に覚える船の仕事の1つです。
沼津港は、『ヤマネコ号の冒険』が始まったローストフト港のように、内港と外港に分かれています。ローストフトでは旋回橋が内外を分けていましたが、沼津では「びゅうお」がその役割をしています。我らがヤマネコ号も「びゅうお」の下をくぐって、15時過ぎに内港に接岸しました。
今回のヤマネコ号の航海には、ちゃんとピーター・ダック役として、Amiヨットクラブ・アドバイザーのMさんが乗船して下さっています。ピーター・ダックがひもの付いたバケツで汲んだ海水を流して、ARC乗組員がデッキ掃除をしました。これから3日間の航海に備えて、ヤマネコ号をきれいにして、機関の燃料も補給しました。
夕食前に皆で「びゅうお」に上って、港や周りの景色を高いところから眺めました。その後、よく利用している「丸天」というお店に何とか全員入れて、1皿1皿の大量さにビックリしながら刺身や煮魚や焼き魚の夕食をいただきました。
(続く)
コメント
��CをMacにしたんですか?! ちょっとびっくりです(笑)。
ツバメのほうがヤマネコ号よりマストが高いというのにも驚きました。
トラックバック送ります。
ARCはなぜかMac率が高いなあと前から思っていたけど、自分もそうなっちゃいました(^^;。
ヤマネコ号のマストはそれほどでもなくて、ツバメや海星の方が高いのですが、以前T船長とNPさんの会話の中で、ヤマネコ号のクロストリーズに登るのは、海星よりちょっと怖いかもしれないという話があったそうです。
��以前T船長とNPさんの会話の中で、ヤマネコ号のクロストリーズに登るのは、海星よりちょっと怖いかもしれないという話があったそうです。
あぁ、そうでした。
海星のマストは全然平気だったのに、ヤマネコ号はちょっときついなぁ。やっぱり年とったのかしら。と言っていたら、そのようにフォローしてくださいました(笑)
ヤマネコ号では、波の状態によっては、「つかまっているので精一杯」って感じになってしまいます。小さいからゆれが大きいのかな? シュラウズが細いのはつらいですよね。
そうですね、上に行くほどどんどん細くなって、クロストリーズ直下では両足が一緒に乗らない狭さだから、結構ぶるぶると揺れるし、私も初めて登った時はかなり怖かったです。
海星は一番下のヤードまでしか登ったことないけど、上の方に行けば、それだけ揺れる振幅も大きくなるだろうし、それはそれで怖そうに思います。
��COOTさん、NPさん、
そうそう、最後は片足しか乗らない幅なので、クロストリーズへのチャレンジは自信がなくて断念しました。でも眺めは十分よかったから満足です。海星では上から2番目まで行ったのだったと思うけど、命綱もあったし。
命綱で思い出しました。今ではT船長のお嬢さんのAちゃんはマストに軽々と登りますが、最初の頃は、ライフジャケットとか命綱とか付けて登らせたそうです。しかし、Aちゃんが、身体の動きが束縛されてかえって危ないと言ったので、その通りだと思って付けないようにしたとT船長がおっしゃっていました。
単に危なそうなことは危ないではなくて、本当に危ない時とそうでない時の区別や、何が本質的に危険なのか、何か起きた時にリカバリーできるか等をしっかり考えて判断されているところが素晴らしいと思います。
誰かが誉れある「ジョン」の名を得た、という話は聞いていましたが、sugachanさんだったとは[E:sign01]
そのときの様子を想像しただけでも、めちゃくちゃかあっこいいです[E:heart01]
本当に格好良かったですよー! いざという時と場所にちゃんとそういう人材がいるというのが、またスゴイですよね。さすがARCという言葉も出ていました。ほんと、誇りに思います。