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アビジャン入港
6時前に起きると、船で通り抜けるのを楽しみにしていたヴリディ運河の入り口にちょうど差しかかるところでした。
アビジャン港は、この運河によって大西洋とつながっています。
人々の生活の場を垣間見ながら運河を通り抜けて・・・
アビジャン港に接岸しました。
VIP気分
アビジャンでは、植民地時代に首都だったことがあるグラン・バッサム(世界遺産)を訪れる寄港地ツアーに参加します。
バスは、なんと白バイの先導で出発しました。
市街に入ってしばらく走ると、対向車線が3車線ともビッシリ動きもしない大渋滞している所もありました。こちらは白バイ数台が先導しながら他の車を左右に散らしてくれるので、VIPになったような気分です。
この寄港地ツアーはかなり高額(約$200)だったのですが、節約するために個人手配の現地ツアーにしなくて良かったとつくづく思いました。帰り道の渋滞ぶりを見ると、とても予定通りに帰ってこれる気がしないので、途中でツアーを放棄して、もういいから船に戻ってくれと言いたくなりそうです。
道中は、白バイの働きぶりを見ているのが一番おもしろかったですが、道端のアフリカらしい風景ももちろん楽しめました。
トイレ探し
最初に立ち寄ったのは屋内マーケットです。まずトイレを探すと「トイレ」と書かれた所には便器も何もなくて使えそうもありません。
売り物のいろいろな民芸品の中で絵がおもしろかったですが、買いたいものはありません。
外に出て付近を散歩していると教会がありました。そこにいた人に翻訳アプリを使って近くにトイレがないか聞くと、教会のトイレを親切に貸してくれて助かりました。
お礼は求められなかったですが$1札を渡しました。おそらくツアー客の中でここでトイレを見つけたのは我が家だけだったと思われますが、ラッキーでした。
元首都の廃墟
バスは、グラン・バッサムの植民地時代の古い建物の廃墟をいくつかめぐりました。
建物の中には入れず、車窓から眺めるだけです。
グラン・バッサムが首都だったのは18世紀末の3年間ほどで、黄熱病の流行により別の街に遷都されました。
民族衣装博物館
次に立ち寄ったのは、民族衣装博物館です。
大して見るものはなくて、一番人気の行列ができていたのはトイレでした。
残り時間でビーチまで歩いて行って大西洋に触りました。
本来は奴隷博物館を訪ねる予定だったのですが、改装中のため、民族衣装博物館に変更になりました。
土砂降りマーケット
そこからアビジャンに戻る道は、来る時に見た大渋滞のままなので、白バイは、なんと比較的車が動いている対向車線の車の流れを路側に追いやって、バスを逆走させて進ませてくれました。
最後に立ち寄ったのは、フリーマーケットです。
いくつかお店を見たところで突然のスコールとなり、持って来た傘はバスに残してきたリュックの中なので、動くことができません。
結局ずっと雨宿りして、少し小降りになった所でじりじりと軒下を移動して、最後は小走りでバスに戻りました。
アビジャン出港
船に戻ると、すぐ近くにMSリビエラ号(6.6万トン)が寄港していました。アフリカをめぐるクルーズは少ないので、他のクルーズ船に港で出会える機会は貴重です。
今日は感謝祭の日なので、それを祝うデコレーションが船のあちこちにありました。
16時過ぎに船が動き出し、反転して港を出て行く間、ずっとバルコニーから景色を楽しみました。
アビジャン港は、西アフリカでコンテナ取扱量では最大の港です。
ヴリディ運河を通り抜ける時は、入港時とは反対側の景色を楽しみました。
クルーズ船の寄港はめずらしいので、船や岸から大勢の人が見送りの歓声をあげたり手を振ったりしてくれました。
赤道付近からの星空
その晩は、船室のバルコニーから眺める星空が美しかったです。
赤道が近いので、カシオペアが指し示す北極星の位置がほとんど水平線上となり、ちょうどその場所に遠くの海上石油積出ステーションで排ガスを燃やしている炎が見えていて、おもしろい写真が撮れました。
プレアデス星団とヒアデス星団もくっきり見えました。
ギニア湾を終日航海:火事さわぎ
翌日は、次の寄港地サントメ・プリンシペを目指してギニア湾を横断する終日航海日です。
午前3時40分頃にドアにノックがあり(私は気づかず寝ていました)、廊下で何か放送があり、またノックがあり、ドアを開けると男性が「コード・ブラボー、ゴー・トゥー・ステーション」と言ったように聞こえました。
妻が念のため着替えようとしたところで、また何か放送しているのでドアを薄く開けて聞くと「コード・ブラボー、キャンセル」と言っていたので、取りあえず安心してまた寝ました。
昼頃になって船内放送があり、9階船尾の冷蔵庫のベルトが加熱して溶けて煙が出たけど火事になる前に対処したそうで、我が家の船室は10階船尾なので念のため避難するようにノックがあったようです。
それなら「コード・ブラボー」と言われても火事のことだとは普通の船客は分からないので、ちゃんと「ファイヤー」と言ってもらうべきだと思いました。
以前のクルーズで船内放送で「コード・アルファ」と言っていたのも聞いたことがあるのですが、これは少なくともノルウェージャン・クルーズラインの船では医療上の緊急事態を示すようです。