チュニジア09: 暑くなる前に砂漠を脱出し、ベルベル人の穴居住宅に驚く

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砂漠らしい朝食を楽しむ

深夜遅くまで星空を眺めていたので、空が白みはじめてムスタファさんに「ガレット、ガレット!」と起こされても何のことか分からず、しばらくまどろんでました。するとムスタファさんが再びやって来て、小さくちぎったガレットを手渡してくれて「すぐ食べろ」と言います。

ガレットとは砂漠で焼くパンのことでした。ちょびっと砂混じりだけれど、熱々でもっちりしていて、とってもおいしかったです。

急いで皆起きて、薄暗いうちから朝食になりました。

砂の上でおもむろに焚き火をして、熱くなった砂の上にパン生地を置いて、炭と一緒に熱くなった砂もパン生地の上にかけて焼いてくれたパンなのです。最初から見たかったなぁ。

パンが焼けた後は、ミントティーを沸かしてくれました。持参したお餅も焼いてみました。

とても砂漠らしい朝食で楽しめました。

暑くなる前に砂漠を脱出する

朝食が終わるや否や出発の準備で、食後15分ほどで荷物をまとめたり、なんとも慌しかったです。

陽が昇って暑くなる前に砂漠歩きを終えようという時間配分なのです。砂漠での滞在時間は思ってたよりもかなり短かく、後ろ髪を引かれる思いで再びラクダにまたがりました。

美しい風紋がいろいろな表情で次から次へと現れる砂漠での景色は見飽きることがありません。

地平線に濃い緑のオアシスが見えると、そこが終点。

帰り道は休憩無しで一気に歩きとおし、約1時間半の行程でした。

帰国してからGPSログを調べると、感心なことに往復ともほぼ同じルートを辿っていました。ガイドさんはいったい何を目印に歩いていたのでしょう。砂漠の民はすごいです。

ちなみにこの1泊2日の砂漠ツアーは、1人35ディナール(約2500円)でした。

にぎやかなスークをのぞく

出発前にスーク(市場)を見物しました。

イスラム諸国では金曜日が安息日なので、今日木曜日には大きな市場がたつことが多いです。

イワシの煮干のようなものから、スパイスなど、いろいろな香りが混じっていました。

自分では探しきれなかった砂漠のバラ(自然にバラの形に結晶した石)をここのスークで買いました。

ドゥーズで木曜日に開かれる家畜市場は探したけれど見つからず、帰国後よくよくガイドブックを見たらスークから少し離れた場所でした。

マトマタへの道中、ラクダや羊の群れに遭う

ドゥーズから次の目的地のマトマタまでは、砂漠のふちを通る一本道のドライブです。

荒涼とした大地を進んでいくと「ラクダに注意!」の道路標識が目に付きます。実際に道路を渡っていくラクダを見かけました。

時々家畜であろう羊の群れに遭遇するのも面白いです。こういう時は羊のペースに合わせて車が通れるようになるまでじっと待ちます。

羊飼いが「すまないね!」って感じで手を振ってくれました。

ベルベル人の古い村に立ち寄る

マトマタの手前で、この辺りでは最も古いらしいタメズレットという村に立ち寄りました。山の頂上にあるベルベル人(北アフリカの先住民族)の村で、古い町並みがなかなかステキです。

最近になってやっと電気が通ったそうです。

派手な女性の民族衣装が目を引くのだけれど、写真はなかなか撮れません。

マトマタの穴居住宅に驚く

穴居住宅が見どころのマトマタに着いて、ベルベル人の穴の家を探しながらゆっくり車を進めていたけれど、見つけられず町を抜けてしまいました。Uターンして戻りかけると、赤いシャツの青年が片言の英語でガイドをかって出ました。

穴居住宅は地元の人でないと分かりにくいところにあるようで、交渉の末、12ディナール(880円)で30分、スターウォーズの撮影に使われたホテル、ミュージアム、穴の家を案内してくれることになりました。

直径10m以上もあるクレーターのような深い穴が、突然ぽっかり開いていた光景にはホントに驚きました。

アラブ人に追われたベルベル人が身を隠す為に造られたものだそうです。実際にこの穴の住居にすんでいる人々もいて、生活の臭いがします。

見学させてくれたおばあさんのいる別の穴の住居は観光客用のもので、生活の臭いが全く無いうえに、チップまで請求されました。

映画「スター・ウォーズ」ファンの聖地を訪ねる

映画「スターウォーズ」エピソード2のバーのシーンで有名なオテル・シディ・ドリスを見学しました。バーは今もそのまま残されて営業しています。

ルークの故郷、ラーズ家の地下部がここで撮影されました。

30分という限られた時間でガイドのペースに合わせて見学するのは、やはり我が家の旅には合わなかったので、これ以降ガイドはことごとく断りました。

ガイドから開放されてから、のんびり穴の上から生活している人々の様子を見るのは実に興味深かったです。子供がお母さんに怒鳴られていたり、鶏にエサをあげていたり。

それにしても、厳しい生活環境だけれど、穴の中の住居は外とは打って変わって涼しくて快適でした。強い日差しが遮られて、10℃以上気温が低く感じられます。

冬は逆に暖かいそうで、生活の知恵って素晴らしい!

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