南紀5日目: ヤマネコ号で南紀白浜→那智勝浦

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Pict0286今朝は遅めの早起きで5時半起床。部屋で朝食を済ませてから、車で10分程のところの港へ行きました。車は港の無料駐車場に残したまま、私たちが来るのを待っていてくださった漁船に乗って、港の対岸に係留してあるヤマネコ号に行くと、思ったより大勢の方が乗り組んでおられるようです。いよいよ我々もヤマネコ号の航海に参加です。

Pict0288あいさつと紹介は後回しで、乗船してすぐ、予定通りの7時に出港しました。港を出るまでは、先ほどの漁船が水先案内をしてくださっているようで、ヤマネコ号は、そのすぐ後ろを追いかけます。後で聞くと、この港は複雑な浅瀬があり実に難しいところで、水先案内無しでは大変とのことです。しかもお店で食事をするならばということで、停泊料も水先案内も渡しも全てタダにしていただいたとのこと。紀州の漁師の人情の良さにはこの後も度々感動させられることになるのでした。

港を出て落ち着いたところで、T船長からヤマネコ号に乗り組んでおられるAmiヨットクラブの皆さんをご紹介いただきました。Hご夫妻、Oさん、Nさん、T船長ご一家、それに航海士と私を合わせて総勢9人です。そして、「とても残念なお知らせがあります。」何と、紀伊クルーズ出発直前の試験航海時に、バウスプリットと両マストの先端を折るという不幸な事故があり、応急修理はしてあるものの、今回は帆走は出来ないとのことです。とても残念ですが、また次にヤマネコ号に乗る時の楽しみが増えました。

早速、舵輪を握らせてもらい海岸沿いに潮岬に向かいます。ヤマネコ号では、1時間おきに冷たい飲み物の配給があり、日陰のない炎天下ですが、とてもリフレッシュされます。

Pict0295潮岬の手前で、スカンジナビア号(ステラポラリス)の沈没地点に立ち寄ります。緯度経度で与えられた海上の一点に、GPSを頼りに近付くように舵を取るのは面白かったです。

ここだという地点で、船長が鐘を鳴らし、皆で花を投下しました。スカンジナビア号は、ヤマネコ号の母港でもある沼津の近くに長い間係留されていて、船長も個人的なつながりがあった美しい客船なのですが、改修のため上海に向かって曳航されている途中で、この地点で浸水のため沈没してしまったのです。

Pict0311本州最南端となる潮岬は、海流がぶつかり、いつも三角波が立って荒れているそうですが、今日は驚くほど穏やかとのことでした。ヤマネコ号も来る時はかなり波にもまれたそうですが、今回は瀬の広がりもあまりなくて、大したことなく通過してしまいました。ちょっと残念かも。

Pict0324Pict0332その後、本土と大島の間の橋をくぐり、串本港を過ぎ、橋杭岩を海から眺めるあたりは、とても景色に変化があって印象的でした。橋は、船で下をくぐりながら見上げる構図が、一番美しいと思います。

Pict0346今日の目的地、那智勝浦港への入港も素敵でした。港外には、海食洞もある小島が散在して美しい景色で、その中を縫うように船を進めるのです。

Pict0351岸壁に係留して、日陰を作るためにテントを張って、しばし休息。ちょっとした日陰が何と気持ちの良いことでしょう。ここから乗船するMさんも合流しました。

無料の送迎船でホテル浦島に渡り、6つもあるお風呂の中で、夕食前と後と2回に分けてですが4つに入りました。山の上にある展望露天風呂からは、両側に海が見えて良い景色でした。海食洞の中に作ったお風呂もあって、面白いです。

夕食は、入港時に船長が漁師の人に聞いたお店に、かなり歩いて行ってみると、何と、満席で追い返されている人もいるのに、私たちの席が2階の部屋に用意されていました。予約したわけでもその店に行くと言ったわけでもないのに、漁師の方が、お店に連絡してくださっていたようです。人数も知らないはずなのになぜかピッタリです。うーむ、紀州の漁師は本当にスゴイです。

Pict0356Pict0357Pict0358炎天下で丸一日過ごした後の生ビールは最高でした! ここでの料理の中では、マグロのステーキが抜群においしかったです。

夜は、船長とMさんと我家2人はヤマネコ号に泊まり、他の方は港に面したビジネスホテルに宿泊です。熱帯夜で暑苦しくてなかなか熟睡できない一晩でした。

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コメント

  1. naru より:

    帆走ができなかったのは、とても残念でしたね。私だったら一瞬怒ってしまったかも。
    ��橋は、船で下をくぐりながら見上げる構図が、一番美しいと思います。> 大賛成。私も30年位前に48フィートのクルーザーにのせてもらい、シドニーのハーバーブリッジの下をくぐった時に、感動しました。
    そして、10年位前にはNYのイーストリバーを観光用の客船で下り、たしかトライボロウブリッジの下をくぐりました。これも良かった。

  2. COOT より:

    私が最初に「橋は、船で下をくぐりながら見上げる構図が、一番美しい」と思ったのは、小学校6年の時に当時日本最大の客船だった「さくら丸」という船に乗って関門橋をくぐった時でした。その時に撮った写真の構図そのままに水彩画にして夏休みの宿題として出したので、それこそじーっくり見たわけで、印象深かったです。

  3. sugachan2 より:

    うらやましいです。那智勝浦は昨年秋に陸路で行きました。海路で行けるなんて、いいですね!
    橋を見上げる話に便乗して。。感激したのは大島行きの東海汽船から横浜ベイブリッジをみたときかな?でも美しさで感動したのは、沖縄宮古島と池間島をわたる池間大橋の下をくぐったときです。周りがエメラルドグリーンで本当に感激ものです。

  4. COOT より:

    初めてエメラルドグリーンの海を目にする時も、えっ世の中にこんなに美しい海があるの? とショックなほどの感動を覚えますよね。私は大学の時に船で福岡→鹿児島、鹿児島→那覇、那覇→石垣島と行ったのですが、その時にエメラルドグリーン初体験をしました。

  5. Titmouse より:

    那智勝浦、ホテル浦島、英虞湾・・・子どもの時に行ったところです。洞窟のお風呂がこわかった記憶があるなあ。
    橋は、海星で横浜ベイブリッジをくぐった時。ericaさんもいっしょでしたね。橋は十分高いのに、マストがぶつかりそうに見えるのが不思議でした。
    それにしてもまったく、まぬけづらめ~(笑)

  6. COOT より:

    ホテル浦島って山の上にも下にも半島のこっち側にもあっち側にも建物があって、端から端まで歩いたら20分くらいかかりそうで、その中にお風呂が6つもあって、何かスゴイですよね。全部は無理でしたが、4つのお風呂に入ってスタンプを集めたので、記念の粗品に入浴剤をもらっちゃいました。

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