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昔(2005〜9年頃)は毎月のように行っていた西伊豆に、久しぶりに(と言っても4年ぶりですが)出かけました。
画竜点睛を欠いた日本を代表する景色
いつものように沼津港で海鮮ランチを食べた後、修善寺から西海岸へ抜ける山道に入り、だるま山の展望台まで登って来ました。
1939年のニューヨーク万博に日本を代表する風景として出展された写真は、ここから撮影されたそうで、ほぼ同じ構図で撮ってみた写真(↓)は、駿河湾最奥部の景色は素晴らしいものの肝心の富士山が雲に隠れていて残念でした。
自然が呼び込んだ日露友好
戸田(へだ)峠を越え伊豆西海岸に出て海岸沿いに少し北へ行った出逢い岬からは、天然の良港である戸田湾が一望できました。
ここで江戸時代にひっそりと日露友好が育まれたのは、この地形ならではのことでした。
ロシアのディアナ号は下田に寄港中に安政の大地震(1854年)で損傷し、交戦国である英仏に見つからずに修理する場所として、山に囲まれ浜もある戸田が選ばれました。
しかし、戸田に向かう途中で沈没してしまったため、ロシア人は戸田村で生活しながら代船となる戸田号を日本人の船大工と一緒に建造し、日本側も西洋式造船術を学ぶことができました。
リブランドされた宿を再訪
今回は、戸田から海岸沿いに車で30分ほど南にある土肥(とい)の「あたら夜 西伊豆」のキッチン付きの部屋で自炊しながら3連泊します。
会員となっているポイント制タイムシェアリゾートの提携施設で、5年前に利用した時は「ゆとりろ西伊豆」だったのがリブランドされ、気に入っていた屋上の温泉露天風呂と・・・
足湯につかりながらマシュマロ焼きを楽しめるロビーの囲炉裏は健在でしたが・・・
ロビーのビリヤードとダーツが撤去されていたのは残念でした。
黄金崎の馬ロック
2日目は朝から雨降りだったので、黄金崎クリスタルパークという現代ガラスの美術館を見学しようかと思ったのですが、ちょうど着く頃に雨が止んだので、黄金崎の馬ロックを見に行きました。
堂ヶ島は『ゆるキャン△』の聖地
雨が止んでいる間に昔ヨットで何度も寄港した懐かしい松崎の街を散策し、堂ヶ島の遊歩道を歩きました。
遊歩道の入り口にあった案内板で思い出しましたが、堂ヶ島は『ゆるキャン△』の聖地でもあり、案内板のシーン(写真↓)と実際の景色(写真↑)が全く同じです。
ゆるキャン△ラッピング車も展示してありました。車体に描かれているシーンは・・・
写真(↓)の左の三四郎島が干潮時にはトンボロ現象により右の本土からつながって歩いて渡れるところです。
しかし、ちょうど満潮に近い時刻に堂ヶ島を訪れたので、島はしっかり島でした。
南伊豆の西海岸めぐり
すっかり晴れた3日目は、伊豆西海岸を堂ヶ島、松崎よりさらに南下して、まず石部の棚田を見に行きました。
展望台から眺めると、棚田は少し遠くに細長く海に向かって延びていて、谷が海に出る所に雲見の街が広がっていました。
さらに南下してあいあい岬まで来ると、たくさん咲いていたカンナの花が、荒々しい海岸の景色に色を添えてくれました。
今回の旅行で一番の発見だったのは、ここから見下ろした所にあるヒリゾ浜です。
船でしか行けないビーチで、透明度が高くコーラルもありスノーケリングを楽しむのにうってつけのようで、いつか行ってみたい場所の一つになりました。
4年前にも来たばかりでしたが、最後は石廊崎を見て、南伊豆の西海岸めぐり完了です。
イマイチな評判の地魚を食べ比べ
海岸めぐりをする前(午前中)と後(夕方)は、安良里(あらり)でサビキ釣りをしたのですが、釣れたのはこの1匹だけでした。
オンライン図鑑で調べるとタカノハダイという魚で、「微かな磯臭さがあり、ときに強い臭みを持つ個体がある。特に晩春から初秋にかけて臭みのあるものが多い。」と書かれていましたが、宿で煮付けにして食べると普通に美味しかったです。
乏しい釣果を補うために、仁科漁港の「はんばた市場」に行ってみると、何種類もの地物の鮮魚がお造りになって売られていたので、あまり見かけないニザダイというのを買ってみました。
これも宿に帰ってから調べると「磯臭さのため商品価値が低い。本種を狙って漁獲することはまずなく、市場に流通することもほとんどない」そうですが、やはり普通に美味しく食べられました。
そこで、最終日にも同じお店で、大きなメイチダイ(右上)、綺麗なヒメチ(下)、小さなナミマツカサ(左上)を買って帰り、夕食に手巻き寿司にして初めて食べる魚たちの味を楽しみました。
イカ尽くしランチ
仁科漁港には、地魚が豊富な「はんばた市場」だけでなく、イカ料理が楽しめる「沖あがり食堂」というお店もあり、3日目のランチは「いか様丼」(下)と「夕陽丼」(上)を・・・
最終日のランチは「活イカ定食」をいただきました。
不漁により地物ではありませんでしたが、久しぶりに美味しいイカを堪能できました。